人間関係が自由度をアップしたり、時には枷になったり。ビジネスマンにとって耳が痛い話でもある。「昔の日本企業では、人間関係のギャップをアフターファイブに飲みに行くことで補っていましたが、今や必ずしも効果的とは言えません。ある心理学の研究によると、関係のうまくいっていない2人が飲みに行くと、かえって関係が悪化するというのです。しかし、そうした2人に暗闇などの特殊な環境の中でミッションを与え協働作業をさせることにより仲が良くなる可能性が高まるといいます」
最近は若い社員が飲み会に難色を示すという話も少なくなく、人間関係を円滑にするツールというのは、なかなか難しい。
「対話をするためには、対等な立場であることが望ましいのですが、社会人になると、年齢、肩書き、お金の流れなどで関係性が決まってしまいます。そんな日常の中、DIDのように対等な立場を体験できる空間は貴重です。そして、そこから物事やコミュニケーションを考え直すきっかけにもつながる。だからこそ、多くの人が暗闇体験に感激して帰っていくのだと思いますね」
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アテンドスタッフの繊細な感性を商品開発に活かした、DIDオリジナルのタオルなどを販売しているスペースも
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3種類のタオルは見た目にはわからないが、手触りはそれぞれ違った
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置いたときの安定感を重視したものや口あたりを重視したお椀なども
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階段を下りて一歩踏み入れればエンタメとしても研修としても貴重な体験が待っていることだろう
【志村真介】
1962年生まれ。コンサルティングファームなどを経て、1999年よりダイアログ・イン・ザ・ダークの日本展開を主宰してきた。DIDを通して、新しいコミュニケーションのあり方を広めている
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」
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<取材・文/江沢 洋 撮影/山川修一(本誌)>