S氏にも教団との関係を確認したところ、矢田氏とは別の三重教区内の家庭教会に所属する壮年信者だった。受付スタッフには家庭連合の信者が多いと明かしたS氏。若いスタッフも教団からの応援と認めた。
「ボランティアで。年寄りが多いからきついじゃないですか、こういう仕事は」
要請があれば皆で協力するという。
「そうですね。頼まれれば」
今回のイベントスタッフも全員ではないにしてもほとんどが教団の信者とのことだ。緑のジャンパーを着用している人は大体が信者だというS氏。但し、市が違うと知らない人もいると補足した。
講演やハーモニカ演奏を挟み、ステージではミライメーカーの「三さん運動提言」発表が始まった。冒頭、司会者がこう紹介する。
「20代の青年が海岸清掃活動を通して仲間作りをしてきました」
発表者は伊勢市出身、社会人3年目の青年男性フクシマケンメイ氏。
「クリーンアップ大作戦」として各所での清掃活動の他、海亀を保護する海岸清掃活動を紹介。日本財団の『海と日本PROJECT』とのパートナー関係をアピールした。
『
日本財団「海と日本PROJECT」推進パートナーの企業・団体一覧』には「世界平和青年学生連合 三重」と掲載、YSP三重のFacebookがリンクされている。
〈参照:日本財団|海と日本PROJECT」推進パートナーの企業・団体一覧〉
日本財団は歴史的にも統一教会と関係が深い。また、同財団の広報チームを経て子どもの貧困対策チームリーダーに就いている人物は教団内でも講演を行うなどする2世信者だ。
ミライメーカーの発表が続く。「国際親善自転車平和縦走ピースロード活動」の中で桑名市長へ行った表敬訪問の模様を映写。やはり、統一教会との関係には一言も触れなかった。
ミライメーカーの提言発表、来賓の姿は皆無
今回のイベント会場となった四日市市文化会館の館長にも話を訊いた。会館には政治団体や宗教団体が使用すること自体を禁ずる規定はないという。四日市市文化会館の設置及び管理に関する条例及び同条例施行規則を見ても政治活動や宗教活動を禁じる旨はない。
但し「周辺の方に迷惑がかかるイベント」「公序良俗に反するイベント」等は、当然ながら会場の使用は不可となる。今回のようなケースにおいては施設側としても筆者の報道を読み「全然知らなくて」「どこでチェックするのかという状態」と、対応の難しさを示した。
尚、今年に関しては新型コロナへの対応が多く、その影響によりイベントが中止になった事例もあったという。