メインの客席入場口脇には現役閣僚や国会議員などからの「お祝いメッセージ」が貼りだされていた。
入場口脇に貼り出された政治家の「お祝いメッセージ」
掲示されていたのは、
4人の自民党の国会議員、田村憲久(三重1区)衆院議員・厚生労働大臣、吉川ゆうみ(三重)参院議員、三ツ矢憲生(三重4区)衆院議員、川崎二郎(三重2区 比例東海ブロック)衆院議員。他に
鳥羽市長、津市長、松坂市長、伊勢市長、熊野市長、亀山市長、そして三重県議会議員4人。
このうち、
吉川ゆうみ(有美)参院議員は2013年の参院選で、
安倍晋三首相(当時)からの組織票支援について書かれた統一教会の内部文書に「参院選挙、推薦候補」として「三重・吉川」と記載されていた議員だ。
〈参照:HBOL|
自民党安倍政権と統一教会。2013年参院選時に蠢いた策動〉
政治家からのメッセージボードを撮影していると、女性スタッフから注意を受けた。
「写真は許可された人しか撮れないんです」
“本会場”とは中の客席のあるホール内だけはなくロビースペースも含めてとのことのようだ。だとしても、市から補助金を受けたイベントの会場に掲示された議員のメッセージの撮影を禁じられる謂れはない。
場内各所に撮影禁止の掲示が
ホール内の客席の後ろで映像を撮影している男性へ取材申請について尋ねた。イベントスタッフだという男性は、地元メディアには撮影許可が出ていると答えた。
「CTY(四日市市のケーブルテレビ局)とかメディアの人は、受付のところで言ってもらって許可が出ればいいみたいです」
受付に戻り確認したが取材対応はしておらず、やはり矢田氏に確認とのこと。
開演10分前、ようやく現れた矢田氏に、電話に出ないから直接来たと告げる。記事に載せる内容を事前に連絡しなかったと責める矢田氏。そのようなことは普通しないと説明。撮影には事前の申請が必要だという。
「一応お断りさせていただきます。ケーブル(テレビ局)さんは事前にお聞きしてますので」
今から申請すればOKなのか訊くと、やはりNGだという。ケーブルテレビ局には撮影を認め、筆者には認めないという理由とは如何なるものか。
「書いた記事の内容が気に入らないからダメという理由ですか?」
「あ、まあそうですね」
断る理由になっていない。それならこちらも堂々と撮るのみである。その旨を告げると「私もそういったことは素人なので非常識に思われるかもしれないが」と矢田氏。主催者として筆者による取材はOKだが撮影はNGだという。全メディア一律に撮影NGということならまだ解るが、ケーブルテレビ局には撮影許可しておきながら筆者にのみ認めないとの判断には従えない。
矢田氏はケーブルテレビ局とやり取りしている実行委員に確認すると言い、筆者にその場で待つよう告げ立ち去った。
矢田氏を待つ間、会場誘導係の若い男性2人に統一教会・家庭連合との関係を尋ねた。
「それは個人情報になりますので」
ミライメーカー、YSPメンバーとして手伝いに来ているのではないかと訊くと、やはり「個人情報なので答えられない」という。
違うのなら否定できる筈であり答えられないのはやはりそういうことかと水を向けると、苦笑いしながらこう発言。
「察してください」