サッカー不毛の地・スリランカにおける日本政府とJリーグの取り組み

貧富の差があり、裸足でボールを蹴る子供も

 地元のカレー店で地元料理「ジャフナカレー」を食べた後、午後にはジャフナ中心地にあるグランドに3校の生徒が集合してサッカー教室を行った。Jリーグのユニフォームを着た子どもたちがスタジアムにどんどん集まってくる。子どもたちの中にはスパイクやソックスなどサッカー用具を一式持っている子がいる一方で、裸足で参加の子もいた。貧富の格差がまだまだある地域だとも言える。  集まった子どもたちを4チームに分け、JICAの協力隊員が2名ずつ参加し、指導にあたった。  今回の活動では現地のJICAがバックアップしていたが、これによりかなり現地調整、運営がスムーズに行われていたように見えた。  上述の3校は男子校だったが、翌日には共学の3校を訪問。スリランカのダンスや歌を披露してくれる一方で、日本のダンス、歌を見せてほしい!と何度もお願いされたのが印象深かった。  午後は前日と同様、スタジアムに3校の生徒が集合してサッカー教室。  写真を撮ってほしいとアピールする男の子がいる一方で、女の子はカメラを向けると、顔を隠してしまう子もいた。このあたりは日本と変わらない子どもたちの無邪気さと素直さが目に映った。  一緒にいる時間が長くなるにつれ、恥ずかしがっていた女の子たちとも段々慣れてきて、最後にはダンスを一緒に踊ったり、打ち解けることができた。ここでもやはり、サッカーやダンスというような一緒に体を動かすスポーツというツールが、いろんな溝を埋めることができるようであった。
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サッカー普及だけにとどまらない草の根活動
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