プランタン銀座閉店!「フランス系デパート」歴史に幕――跡地はどうなる?

営業最終日を迎えたプランタン銀座

 暮れも押し詰まった2016年12月31日の午後4時過ぎ、銀座の歴史に華を添えた店舗がまた1つ姿を消した。 「都内で唯一のフランス系デパート」として長年親しまれた銀座三丁目の百貨店「プランタン銀座」が32年の歴史に幕を下ろしたのだ。

かつてはフランスの大手百貨店とダイエーの合弁だった

 プランタン百貨店は、1981年に当時の国内小売業最大手であった「ダイエー」の手により、フランスの大手百貨店「オ・プランタン」のフランチャイズ百貨店として日本上陸を果たした。このとき開業した日本1号店の「プランタン三宮」は、現在スーパーマーケット「ダイエー神戸三宮店」、ファッションビル「三宮オーパ」として営業している。

パリを代表する百貨店「オ・プランタン」

「プランタン銀座」は1984年4月にプランタン百貨店の日本4号店として開店。建物は地下2階、地上7階、売場面積は22,212㎡で、読売新聞社が保有する「読売銀座ビル」への出店だった。その後、プランタン百貨店は1993年に開店した「プランタン甲子園」(ダイエーを経て現在はイオン甲子園店)まで日本に8店舗を展開するが、銀座店を除きいずれも2000年までに「プランタン百貨店」としては閉店。現在はその多くがダイエーやイオンが運営するスーパーマーケットとなっている。
次のページ
フランス流の高級百貨店からカジュアル百貨店へ
1
2
3
4
5
6
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会