文科省が推進する総額2500億円のムダ事業――チリも積もれば山、の典型

闇に包まれた武道場整備の交渉の経緯と詳細

 当然ながら文科省と財務省の間では、武道場設置数の最終目標は話し合われているとは思いますが、それを公表することは、財務省が予算の裏付けを公に認めることにもなってしまうという事情もあり、情報が秘匿されているのかもしれません。  文科省のみならず、武道界を代表して議員武道連盟も財務省と直接折衝を行っています。議員武道連盟事務局長の北川知克衆院議員の2008年12月3日の活動報告によると、武道議員連盟会長で前外務大臣・高村正彦(現自民党副総裁)と元文部大臣・島村宜伸の両衆院議員が北川議員と3名で当時の中川昭一財務大臣に対して武道場整備の予算要望を行ったとのことです。このように中学校武道必修化は極めて政治的な色彩が濃いものですが、交渉の経緯と詳細は一切明らかになっていません。
次のページ 
武道場2300校整備で合計1040億円の費用までは判明
1
2
3
4
5
6
ハッシュタグ