「無添加ワイン」は本当に「無添加」と言えるのか?

製造過程で添加物を使用している「ビオワイン」もある

 ワイン製造に使われ、加工助剤と見なされる添加物には次のものがあります。  アンモニア、炭酸塩(炭酸カルシウム等)、L-酒石酸、リン酸水素二アンモニウム、ベントナイト、ケイソウ土、タンニン酸、ベクチナーゼ、二酸化ケイ素、ポリピニルポリピロリドン  この中で特に注意しなければいけない添加物は、L-酒石酸とリン酸水素二ナトリウムです。L-酒石酸は酸味料、pH調整剤、膨張剤などとして添加されますが、ウサギ、イヌの動物実験では強い急性毒性が見られています。リン酸水素二ナトリウムは,ラーメンの麺にシコシコ感を出すために使われている「かんすい」のことです。胃の粘膜を損傷させたり、骨のカルシウム減少などを招き、骨粗鬆症を引き起こす恐れがあるとの報告もあります。  ところで、「無添加」で「安全・安心」なワインというとすぐに頭に浮かぶのは「ビオワイン」です。これは化学肥料や農薬を使わないブドウで生産したワインのことですが、製造の過程で添加物を使用しているものも含まれていますので、ビオワインを購入するときは、キャリーオーバーになっている添加物があるかどうか、加工助剤を使用しているかどうか、メーカーに確認したほうがよいでしょう。 <文/郡司和夫(食品ジャーナリスト)>
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