NASAの宇宙望遠鏡、太陽系外惑星を1284個発見。うち9個は地球のような惑星か

ケプラー宇宙望遠鏡が見つけた系外惑星の想像図 Photo by NASA/W. Stenzel

 米国航空宇宙局(NASA)は5月11日、「ケプラー」宇宙望遠鏡が、太陽系以外にある惑星(系外惑星)を、新たに1284個発見したと発表した。またそのうち9個は、ハビタブル・ゾーンと呼ばれる、生命が誕生するのに適した環境と考えられている領域にあると考えられる。  これまで夜空に光る星を見たとき、私たちは単に「そこに星がある」と認識するにとどまっていた。しかし今や、その星のまわりに惑星があるのはごくありふれたことで、さらにそこに生命が暮らしている可能性さえも考えられるようになりつつある。

系外惑星を探すケプラー宇宙望遠鏡

ケプラー宇宙望遠鏡の想像図 Photo by NASA Ames/JPL-Caltech/T Pyle

 私たちが住む地球や、火星や金星などは、太陽という恒星のまわりを回っている惑星である。一方、この広い大宇宙には数多くの恒星があり、その周囲にも惑星が回っていると考えられている。こうした太陽系以外にある惑星のことを「系外惑星」という。しかし、系外惑星が本当にあるのか、あったとしてどれくらいの数なのか、そしてどんな星なのかは、長い間わからなかった。  たとえば、太陽に最も近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)でも、約4.2光年(40兆km)という途方も無いほど距離が離れている。これは地球と太陽との距離の約27万倍にもなる。これだけ離れていると、地球から望遠鏡で見つけるのは至難の業である。  そのため、初めて系外惑星が見つかったのは1995年とごく最近のことで、その後の発見数も、毎年数個から数十個程度に限られていた。
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系外惑星を見つけるための宇宙望遠鏡
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