通信途絶の天文衛星「ひとみ」、依然として厳しい状況。しかし微かな希望は残る

「ひとみ」の模型を前に説明するJAXA宇宙科学研究所 宇宙科学プログラムディレクタの久保田孝氏

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月1日、先月26日から通信ができない状態が続いているX線天文衛星「ひとみ」の最新の状況について発表した。現在まで通信は回復しておらず、依然として厳しい状態が続いている。  先日お伝えした記事のように、「ひとみ」との通信は3月26日16時40分からできなくなっており、その後2回、「ひとみ」からの電波は受信できたものの、いずれも短時間で、衛星の状態を確認できるほど意味のあるデータは受信できていない。  また通信ができなくなる以前の時点で、衛星の姿勢が乱れていたことがわかっており、さらに地球周辺の軌道上にある物体を監視・追跡している米戦略軍統合宇宙運用センター(JSpOC)からの情報で、「ひとみ」の軌道が多少変化していること、そして本体から何らかの物体が少なくとも5つ分離したことも判明した。  今回は1日に開催された記者説明会から、この前回の記事以降の、「ひとみ」の最新状況についてお伝えしたい。
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電波の受信は計4回に、ただし衛星の状態は依然不明
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