“小出し対応”のまま決断せず、第三波を招いた小池百合子・東京都知事の「職務怠慢」

自らの責任を棚に上げ、菅首相に批判の矛先を向ける狡猾さ

小池知事に感染爆発の責任をすべて押しつけられた形の菅首相

菅首相は、小池知事に感染爆発の責任をすべて押しつけられた形となった

 結局、GoToトラベルが東京着発を含めて停止となったのは昨年末のこと。尾崎会長の“直訴”から1か月以上も経った遅すぎる決定が、感染爆発の主因だったといえるのだ。  しかし今回も小池知事は、緊急事態宣言再発令の直前になって3県知事と一緒に政府に要請、自らの職務怠慢を棚に上げて責任転嫁をするという「やっている感」演出に精を出した。 「感染爆発を招いた“亡国コンビ”」と、菅首相とともに責任追及をされても当然なのに、首相だけに批判の矛先が向かうように仕掛けたのだ。小池知事は狡猾なメディアコントロールの天才ぶりを再び発揮したといえる。  第一波の時も、途中まで安倍首相(当時)と一緒に楽観的見通しを語っていたのに、五輪延期が決まったとたん、突然「ロックダウン」など強い言葉を連発して感染抑制の先頭に立っている演出をしたが(『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』参照)、第三波でも小池知事は同じ手法を駆使したのだ。  医療関係者の訴えに耳を傾けなかった“怠慢コンビ”の菅首相と小池知事が今後、真っ当なコロナ対応をするようになるのか否かが注目される。 <文・写真/横田一>
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

選挙や五輪を優先して、コロナ感染爆発を招いた小池百合子東京都知事。
都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ!