世界No.2にもなったカリスマ営業ウーマン直伝! 目標を達成できる「手帳術」とは

目標を掲げるだけでなく、具体的な行動に落とし込む

 また、和田氏が営業組織を作る際に意識してきたことが「行動目標」と「マインドセット」だ。  何気なしに今月いくら達成したいと行動目標を決めるだけでは目標に到達できない。  漠然と目標設定するのではなく、週のスケジュールに落とし込み、具体的なアクションを起こすためのプロセスを練ることが大事だという。 「『ダイエットでも〇〇kg痩せたい』と目標を掲げるだけでは、どうやって痩せるのかが明確にならず、目標達成することは難しいでしょう。トレーニングの回数や1週間後、2週間後の体重目標を設定し、1つずつ『達成』を積み上げていくことで『自信』が生まれ、最終的にはゴールとして掲げた目標に近づける」

何がなんでもポジティブに考えなくていい

 とはいえ、目標達成するまでにはさまざまな障害が立ちはだかるだろう。  ダイエットではついうっかり間食してしまったり、トレーニングをさぼってしまったり。営業では商談相手に断られたり、怒鳴られたり。  そんなとき、よく言われるのがポジティブ・シンキングだ。ネガティブな感情を持てばマイナスを引き寄せてしまう原因になる。そのためネガティブなことは一切考えず、プラスのことだけを考えれば結果的に目標達成できるという考え方だが、和田氏は営業マン時代にこの考えに対して疑問を抱いていたと話す。 「外資系企業の営業で結果を出す人って大体ポジティブ・シンキングを実践する人なんです。くよくよせずに前だけ見て、常にポジティブでいれば結果が出せると。でも、人間誰でも落ち込むことやネガティブになることはありますし、『何がなんでもプラスに考えるのは違うのでは』と感じたんです。  心が折れたら何もできないので、だったら一旦ネガティブな感情を受け入れ、自分自身を見つめ直す。それから自分の良い面を見つけ、気持ちを切り替えるようにすれば、辛いことでも無理やりポジティブに考えずに済む。これが『陽転思考』の基本的なマインドセットです」  大概の人はネガティブな気持ちを抱き、先行き不安に思ったり落胆したりするのを経験している。陽転思考を取り入れれば自分の良い面・悪い面を素直に受け入れることができる。  日々の思考パターンを変えるだけで、人生が好転するきっかけにもなるのだ。 「目の前の現実から逃げずに、また否定もせず一旦は受け入れること。別にネガティブになっても、泣いてもいい。ただ起きた出来事を、マイナスかプラスどちらで捉えるかは自分自身で決められる。『事実はひとつ、考え方はふたつ』という思考を持つことで、何が起きようとも折れない心を作ることができます」
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手帳は予定を書いた“記憶が残る”
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