今後想定される地震の規模は、東北地方太平洋沖地震をはるかに上回る!?
2001年の「東北地方太平洋沖地震」まで、日本には54基もの原発が動いていた。それが今の時点で稼働している原発は9基になっている。だいぶ減って、それだけ危険性が和らいだ気がするのだが、ところが人為的に原発を建設したのと同じように、危険性は去ってくれていない。
簡単に言うと、時折政府が発表するように、大地震の起こる危険性はちっとも減っていないからだ。マグニチュードで示される地震の大きさは、ちっとも皮膚感覚的には伝わらない。
人々を恐怖に陥れた「東北地方太平洋沖地震」はマグニチュード(M)9.1(ここでは国立天文台(2011)に基づくモーメント・マグニチュード(Mw)を用いる)とされるが、仮にそれが0.1~0.2違ったとして0.1で1.4倍、0.2で2倍、1違えば32倍増える。
ここ最近の日本の巨大地震でいえば、阪神・淡路大震災(1995年)が震度6、Mw 7.3。東日本大震災(2011年)が震度7、Mw 9.0。熊本地震(2016年)が震度7、Mw 6.5といったところだ。
4月21日、今後想定される津波のために、次に襲ってきそうな大地震を内閣府の有識者会議が発表した。それによると、
なんと日本海溝沿いの巨大地震はMw9.1、千島海溝沿いはMw9.3という。実に「東北地方太平洋沖地震」を上回るものだ。
そして、
「汚染水処理中の東京電力福島第1原発」では東日本大震災と同程度の高さ13.7mの津波が襲来し、敷地が3m以上浸水すると想定した。
こんなことが想定される日本では、原発など建てられない。マグニチュードは震源での大きさだが、地形によって揺れ方はまったく異なる。
「震度」というのは体感的なものから考えられていて、最大が「震度7」。しかしこれは、客観的な数値と言えない。
「震度の最大7」とは「震度6強以上のもの」はすべて含まれてしまい、そこにはもはや震度での区別ができないのだ。
「震度6強」の定義には、こう書かれている。
立っていることができず、はわないと動くことができない。多くの建物で、壁のタイルが剥がれたり、また窓ガラスが割れたりして落下する。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。老齢の中高木は根元から折れることがある。
木造:耐震性の低い住宅は倒壊するものが多い。耐震性の高い住宅でも壁や柱がかなり破損するものがある。
RC造:耐震性の低い建物は倒壊するものがある。耐震性の高い建物でも、壁や柱が破壊するものがかなりある。
ガス管、水道の配水設備に被害が出、広い範囲でガス・水道が止まることがある。また、一部の地域で停電する。都市ガス会社はこの震度で各ガバナーステーションへの遠隔操作により供給を停止する。
震央付近の地域では地割れが確認でき、断層が地表に現れることもある。植林の少ない地域では山崩れが発生する。
これ以上の被害は、もはやどうなろうともすべて「震度7」になるのだ。