「彼氏より私が『8Mile』に衝撃を受けた」『甘えちゃってSorry』の女性ラッパー、AYA a.k.a. PANDA<ダメリーマン成り上がり道#21>
イベントの集客を増やすためには、軽い興味で現場に足を運んでくれるライト層を取り込むことが必要だ。戦極MCBATTLE を主催するMC正社員は、過去に「女性口説きMCバトル」「フィメールラッパー手作りお弁当バトル」などの名(迷)イベントを開催してきたが、そこには『甘えちゃってSorry』でブレイクしたAYA a.k.a. PANDAも参加していた。
MC正社員の連載『ダメリーマン成り上がり道』の第21回は、ラッパー・AYA a.k.a PANDAとの対談。今回は2人が関わってきたバトルイベントを振り返る。
MC正社員(以下、正社員):「俺が最初にアヤパンと会ったときは、音楽じゃない仕事をしてたよね。ライターの仕事とかやっていたでしょ」
AYA a.k.a. PANDA(以下、AYA):「ストリートダンスのフリーペーパーの『movement』とかを書いていた時期ですね。私、そもそも最初は音楽じゃなくてブレイクダンスをしてたんですよ」
正社員:「そうだったんだ!」
AYA:「正社員さんと最初に会ったのはDJ会長さんの紹介ですよね。会長さんと知り合ったのも、私が大宮ソニックシティの外でダンスをしていて、そこで声をかけられたのがきっかけだったと思います」
正社員:「DJ会長は『戦極MC BATTLE』の前身の『戦慄MC BATTLE』をはじめた人で、本人はラッパーじゃなくてダンサーなんだよね。だから『戦慄MC BATTLE』は、ダンスの時間とMCバトルの時間の両方があるイベントだった。アヤパンはなんでMCバトルに来るようになったんだっけ? 当時、女のコは全然いなかったのに。ライブをしに来てたんだっけ?」
AYA:「出会ったときは、まだライブはしてないですね」
――音楽のライブをはじめたきっかけは何だったんですか?
AYA:「ダンスをしていた時期からクラブに通ってたんですけど、ケガをしてからあまり踊らなくなって。それでショーケースの取材をはじめてから、『私もステージで何かアクトをしたいな』と思ったんですよ。最初は歌を歌っていたんですけど、もともと日本語ラップが好きだったから、ラップのほうにたどり着きました」
――どんなアーティストが好きだったんですか?
AYA:「キングギドラとかNITRO(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)とか、雷とか妄走族とか……。ホントに日本語ラップで中心にいた人たちですね」
正社員:「アヤパンはエミネムの映画『8Mile』を彼氏と見て、それがきっかけでラップを始めたんだよね」
AYA:「そのことは前に曲にもしています」
正社員:「彼氏がぜんぜん『8Mile』に興味がなくて、私のほうが衝撃を受けて、みたいな曲でよく覚えている」
AYA:「それ、ほぼリリックのまんまですよ(笑)」
正社員:「それでアヤパンは、僕のイベントでよくライブをしてくれるようになったんですよ。主に出てくれていたのは、僕とラッパーのMETEORがやっていたFruitPonchi(フルーツポンチ)っていうイベントですね。アングラのいいメンバーが出ていたんですけど、女性のお客さんも増やしたかったのもあって、アッパー系のライブをやるアヤパンに声をかけた感じでした」
音楽ライターやブレイクダンスもこなす
彼氏より私が『8Mile』に衝撃を受けた
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