「バリアの中に閉じ込める施策」から、真のバリアフリーへ
山本氏によれば、国会議事堂や議員会館の設備は「バリアフリー」にはほど遠いようだ。車椅子で議席につくことはできない。介助者の同伴も現状では無理。「多様性」や「包摂社会」について、さんざん議論してきた場でさえ、この程度のものでしかない。
「700人以上も国会議員がいながら、どうして当事者は1人も入ってないんですか、ということ。これがすべてです」(山本氏)
山本氏はこれまで推進されてきたバリアフリー策について「まったくバリアフリーではない。
『バリアの中に閉じ込める施策』だったんだと、木村さんから学んだ」という。
国会が「どんな人にとっても敏感に反応できる場」になり、真のバリアフリー化を遂げることは可能なのか。政党要件もまだ満たしていない団体の問いかけに、既成政党はどんな答えを出すのだろうか。
<文・写真/片田直久>