牛肉の刺身。タイの屋台では生の牛や豚に生の内臓と血を混ぜたサラダもある
肉の刺身、レバ刺しなどが公に食べられなくなって久しい日本。東南アジアの親日国タイではまだまだ生肉料理は健在だ。日本からの旅行者や出張者の中にはわざわざ日本人経営の焼肉店を訪れて、レバ刺しを食いだめして帰国していく人もいる。
タイは在住日本人がおよそ7万人にもおよび、日本人向けに特化したサービスでもビジネスとして成り立つ。特に飲食はタイ人による和食ブームもあって、石を投げれば和食店に当たるほど乱立している。
中でも、日本人男性に人気なのは肉料理だ。常に暑く、ただ立っているだけでも体力を消耗してしまうような国なので、肉を食べて力をつけようという本能的なところもあるかと思う。
そのため、焼肉店、やきとり店が多く、たくさんの日本人男性で賑わう。
こういった肉料理店には生肉料理が多種ある。やきとり店ではとり刺し、とりユッケなどがあるし、焼肉店では牛刺し、レバ刺しもある。値が張るけれども馬刺しを置いている和食店も増えてきた。
魚介類の刺身も合わせればほとんどの和食店で生ものがある。これだけ身近に生肉が食べられるバンコクだが、日本でも危険性が取り沙汰された生肉である。当然タイだからといって安全なのではなく、むしろリスクが高いのが現実だ。