その方法とは、まずは、
相手のモチベーションエリアを見極めるところから始める。人はそれぞれ自分のモチベーションが上がりやすい領域を持っている。ある人は
(1)「目標達成」することにモチベーションが上がりやすい、他の人は
(2)「自律裁量」に、別な人は
(3)「地位権限」に意欲が高まりやすい。
また別な人は、
(4)「他者協力」することにやる気が高まりやすい、さらに、
(5)「安定保障」に士気が高まる人も入れば、
(6)「公私調和」が気にかかる人もいる。これらの(1)から(6)を、私は
モチベーションエリアと称しており、さらに
(1)から(3)を牽引志向、
(4)から(6)を調和志向と呼んでいる。
日頃の言動から観察して、この人は、「目標達成」にモチベーションが上がりやすい、「公私調和」にモチベーションエリアがある……ということを見当づけるのだ。例えば、「マイクロマネジメントされることが嫌いで、まかせてほしいというオーラを出している人」は「自律裁量」だと見当づけたり、「周りの人との関係に特に気を配っている人」は「他者協調」だと推察したりするのだ。
もし、6つのモチベーションエリアのどれかに当てはめようとするのは、難しいと思ったら、「牽引志向」か「調和志向」かのどちらか、ということを考えるだけでもよい。その上で、そのモチベーションエリアに合った助言を考えるのだ。