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9月早々、「食べログ」が”炎上”した。複数の飲食店関係者が、食べログからの要望を断ったら検索順位を下げる、と担当者に脅されたり、食べログのスコアを強制的にリセットされたと証言したのだ。
運営のカカクコムは、炎上の元になった発言については明確に否定しているが、飲食店情報検索サービスでは「ぐるなび」や「ホットペッパー」、「Retty」などの競合をしのいで首位と目される食べログがなぜこのような炎上に巻き込まれたのか。決算書の分析からヒントを探った。
食べログを運営するのは東証1部上場のカカクコム。社名の由来でもある購買比較サイト「価格.com」と、ユーザーによる飲食店情報の口コミサービス食べログを収益の柱に、さまざまな情報メディアや金融事業にも参入しているITメガベンチャーだ。なかでも食べログの月間利用者数は7470万人にも達し、価格.comの5027万人を凌いで同社最大のサービスとなっている。
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そんなカカクコムは毎年、前年期比で2ケタの増収増益を続けており、営業利益率は50%弱と驚異的な高さを誇る。この利益率の高さは、高単価なM&Aアドバイザリーのフィーを稼ぐ日本M&Aセンターや、自前でモノを作らず、コンサルティング営業を通じて工場機械を外注して作らせ、導入してもらうことで稼ぐキーエンスなどと並んで日本最高級だ。うまくすれば利益率が高くなりがちなIT業界の中でも、この水準の企業はほとんどない。