伊方3号炉再稼働から2週間。原発のある町の「日常としての抗議活動」
10月27日から1年ぶりに再稼働した伊方発電所3号炉。その当日に行われた抗議集会の様子は以前報じた通りです。(参照:伊方発電所3号炉、抗議活動をよそに再稼働。再稼働当日の現場をリポート)
そんな伊方発電所ですが、同発電所正門ゲート前では、地元の方を中心に福島核災害以来、毎月11日に欠かさず抗議集会が開かれています。そして毎年一回、伊方集会を行い、今年は第32回となりました。
伊方3号炉再稼働から間もない去る11月11日、伊方発電所ゲート前集会と伊方集会が併催されましたので、私は当日朝7時に高知を出発して取材に向かいました。
朝10時から、伊方発電所正面ゲート前の県道に地元、四国四県、四国島外から60人の市民が集まり、抗議の座り込みが始まりました。おおむね5割が愛媛県民、四国四県で9割程度という主催者の説明でしたが、私は四国島外からの参加者は10人強居たように感じています。今回は、10月27日再稼働抗議集会で多くの方が集まった直後であるために、集会の規模は小さめでした。
伊方発電所正門前集会は、地元の方の割合が高く、ついで四国四県と大分県、追って中国からの参加者が多いのですが、福島核災害の経験からも中四国東九州は過酷事故時に甚大な影響を受けますので、参加者の分布とよく一致していると思われます。
沖合では第六管区海上保安部のPM96くろかみが警備をしています。民生用のたかだか900MWe級の発電施設を海上保安庁が警備せねばならないという点で、石炭火力や天然ガス火力と根本的に異なるカネ食い虫であることを露呈しています。今回は、抗議船が伊方発電所沖に出没するという話はありませんでした。
党派性薄い手作りの集会だからこそPA担当が恐れる
- 伊方発電所正門ゲート前集会。路上のコーンは愛媛県警設置 10/27日集会と比して人数がやや少なく路上に溢れなかったので、正門裏に移動する必要はなかった。和太鼓はじめ楽器を鳴らすこと、歌うこと、踊ること、女性の比率がたいへんに高いことは、四国における原子力反対運動の特徴で、80年代後半以降の原子力PAに大きな影響を与えている。2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
- 伊方発電所正門ゲート前集会。45年前から運動を続けている八西協(八幡浜・西予) 2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
- 伊方発電所正門ゲート前集会。グリーン市民ネットワーク高知。よく見ると県警の設置した障害物をうまく利用している2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
- 伊方発電所正門ゲート前集会。様々な意匠の旗がならぶ。2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
- 伊方発電所正門ゲート前集会 伊方発電所と山口県上関発電所建設予定地は見通し距離にあるので、山口県からの参加者も比較的多い。2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
- 高知県幡多地方(高知県西部)において、NUMO(原環機構:高レヴェル核廃棄物を埋めようとする人たち)の活動が活発化しているとのことで、幡多地方からも市民が駆けつけていた。NUMOのことは、高知県内で活動が活発だとずっと前から警告してきたのに・・・・2018/11/11 瀬戸の風氏撮影
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