2つ目の国内サッカーのレベルアップに目を移すと、AFCカップで初の決勝進出を果たしたベンガルールFCの存在が大きい。
同大会で決勝戦こそ惜しくも負けてしまったが、インドのクラブチームがアジアの各国クラブとも同等、またはそれ以上に戦うことができるという印象を強く残した。
ベンガルールFCはインドスーパーリーグには所属しておらず、インドで初めてプロリーグとして設立されたIリーグに所属するチームだ。インドのリーグとしては、インドスーパーリーグのことがよくメディアに取り上げられているが、Iリーグは世界的に有名な選手も所属しておらず、技術力も低いイメージが強い。 しかし、なぜ近年、Iリーグもレベルが上がり始めたのか。
それは、Iリーグとインドスーパーリーグの開催時期が異なり、Iリーグに所属している選手がインドスーパーリーグにも所属できるため、世界中から集められたレベルの高い選手とのプレー経験ができるからだ。
ベンガルールFCキャプテンのスニル・チェトゥリも例外ではない。IリーグのシーズンではベンガルールFCのキャプテンとして試合に出場し、シーズンが終わるとインドスーパーリーグのムンバイシティFCにて試合に出場。チームメイトにはフォルランがいて、対戦相手にも常に多数外国人プレーヤーがいるので、インドにいながらしてサッカー先進国でのプレーするような経験を積むことができるのだ。
インドスーパーリーグでは、指導者としても、ジーコ、マテラッツィ、ザンブロッタなどのビッグネームが監督として招聘されている。このことにより、Iリーグでプレーする選手のレベルも向上した。