「役に立たない助言」を言うヤツと、「頼られる先輩・上司」になる人はここが違う!

xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

 身に付けたいスキルを分解し、パーツスキルを反復演習する方式の「分解スキル・反復演習」を実施する中で、上司から受けた激励の助言を洗い出してもらったことがある。具体的な内容を挙げた人もいたが、圧倒的に多かったのが、「がんばれ」「ふんばれ」「頼むぞ」「期待している」という決まり文句だった。  激励の決まり文句を言われて、どう感じたかを挙げてもらうと、「ただ、がんばれと言われても……」「どうやって、ふんばれというのか……」「親身なってもらっているとは思えない……」という意味の反応が返ってくる。  それを他山の石として、今度は自分が激励の助言をする立場に立って、困難に直面している同僚や部下に対してどのようなコミュニケーションをとるか演習していくのだが、どのような言葉をかけてよいか思い浮かばずに、とっさに出てくるのは、やはり「がんばってみましょう……」という決まり文句になってしまうという光景に、よく直面する。  読者のみなさんも、同じような経験をしたことがあるのではないだろうか。そして、もし、困難に直面している同僚や部下や後輩に対して、あるいは、家族に対して、「身に染みる助言ができればなあ」と思った経験のある方も多いに違いない。  実は、分解スキル・反復演習の考え方を用いると、決まり文句ではない、相手が身に染みる助言を生み出すことができる。それも、フレーズを暗記する方法ではなく、相手の状況に応じた臨機応変なコミュニケーションが可能になるのだ。その方法を身に付けてみたいと思わないだろうか。
次のページ
「やる気」の源泉を見極めろ
1
2
3
4
チームを動かすファシリテーションのドリル

「1日1分30日」のセルフトレーニングで、会議をうまく誘導し、部下のモチベーションを自然にあげられる!

バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会