イーロン・マスクのスペースX社、米軍事衛星打ち上げの「独占」を打ち砕く

鳥嶋真也

スペースXの「ファルコン9」ロケット Photo by SpaceX

 ロケットの着陸成功や有人火星飛行の構想発表など、次々と魅力的な宇宙への夢を語り、そして夢で終わらせず実現させつつある起業家イーロン・マスク氏の宇宙企業「スペースX」。そのスペースXが華々しい話題を振りまく一方、それと比べるとやや目立たないながらも、歴史的で重要な出来事が起きた。

 これまで、ボーイングとロッキード・マーティンの、米国を代表する大手航空宇宙メーカー2社が独占していた米国の軍事衛星の打ち上げを、設立から10年あまりの新興のスペースXが奪い取ったのである。この勝利は不戦勝に近いものであったが、いよいよ今年の秋には直接対決が始まることになる。

 今回は、なぜこれまでは米国の軍事衛星打ち上げが大手2社に独占されていたのか、そしてスペースXはどのようにこの「モノポリー」に勝ったのか。その顛末を紹介したい。

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二大軍需企業に独占されていた米軍事衛星打ち上げ

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