未遂に終わったトルコのクーデター。「ヤラセ」疑惑も飛び出す

言論の自由を阻んだエルドアン大統領

 エルドアン大統領の「独断的行動」の中でも、一番注目を集めたのは昨年10月に『コザ-イペキ・ホールディング(Koza-Ipek Holding)』に警察が介入して、その傘下にあるテレビ2局の放送を中断させたことである。  今年3月には同ホールディングに属し最大発行部数65万部の『ザマン』紙も政府の管理下に置くという非合法的な行動に出た。『ザマン』紙は世界の主要紙から「トルコで唯一信頼が置ける報道紙」と評価されていた新聞だった。勿論、それは裏を返して言えば、政府に批判的な報道も行なっていたということである。この影響から、現在トルコにある報道機関で中立的な立場から報道するメディアは存在しない。現在のトルコは「世界報道の自由度ランキング2015」のリストにある180カ国の中で149位にある。  報道機関のジャーナリストがエルドアン大統領の政治に批判したり、青少年でも批判しているのが判明すると起訴されて収監されるという事態が起きているのだ。
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クルド民族問題とISとの戦いで増える自爆テロ
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