だが、こうした電力会社以外の事業者が提供する抱き合わせサービスには注意も必要だ。指摘するのは、関東3か所に太陽光発電所を建設した、電力市場に詳しいライターの藤本健氏。
「携帯電話会社に顕著ですが、契約した場合には2年間の縛りがあります。まさに携帯電話回線の契約と同様にユーザーを縛ろうとしているわけです。事業者による囲い込み戦略であることも意識すべき視点です」
せっかく電力市場が自由化されたのに、こうしたサービスを選ぶことで、逆に“不自由”になってしまう可能性もあるわけだ。
「さらに、こうした事業者の場合、自ら発電所を持っておらず、外部から調達してくるんです。そうしたビジネスモデルで、そもそも電気を大幅に安く売れるはずがないですよね」
電気の購入先を切り替えた場合、多くの家庭では安くなったとしても月に数百円程度というのも現実だ。それならば、少し節電すればいいだけの話という。