「ハイレゾリューション・オーディオ(ハイレゾ)機器の普及が発売を後押ししました」と語るのは、ソニー広報・CSR部の増田桂三氏。ちなみにハイレゾとは、CDやDAT(Digital Audio Tape)を越える情報量を持つデジタル記憶技術(後述のDSDなど)で録音された、高音質な音源のことだ。
「たとえば国内外のアーティストが、新曲をCDに加え、最初からハイレゾ音源やアナログレコードでも発売することが増えました。これはハイレゾならではの音質を届ける環境が整っているからでしょう。臨場感、空気感があり、アーティストの思いを直接届けられる魅力があるハイレゾ音源がある一方、レコードは、“まるい”、“あたたかい”音などと表現されます。また、レコードは再生する曲順が固定されていることがあり、ライブの様にアルバム全体を通したストーリーの表現ができるという声もあります。さらに、大きなジャケットのデザインにこだわれるという面もあります。音質が良く取り扱いの便利なCD、より高音質で臨場感のあるハイレゾ、多様な魅力があるアナログレコードと、アーティスト側も媒体を選んで、より自由な表現ができるようになったというわけです。さらに、ハイレゾ再生機器の普及も進む中で、ハイレゾの世界とアナログレコードの間をつなぐものとして、この『PS-HX500』を企画しました。」(増田氏)
ハイレゾとアナログを繋ぐもの……とはいったいどういうことで、『PS-HX500』にはどのような機能が搭載されているのだろうか。