東証と経産省が共同で選定した「攻めのIT銘柄2016」って何?

攻めのIT経営の取り組み事例

 選定された26社から、攻めのIT経営の取り組み事例として、二つ紹介したい。 ・エフピコ CVS、スーパーマ-ケット等で使用される合成樹脂製簡易食品容器の製造販売を行っているエフピコは、製品をケース単位で出荷するだけでなく、チェーンストア向けのビジネスとして全国12拠点の「ピッキングセンター」から食品容器・トレーと、これに関連する包装資材・消耗品等を小分け詰め合せし、出荷する事業を展開しているが、ピッキングセンターで「現場に合ったカスタマイズを加えた音声ピッキングシステム」を開発し展開した。また、生産工場2箇所において、産業用ロボットをパイロット導入し、生産工程の省人化・自動化に取り組み、多品種の食品容器に対応するため、産業用ロボットの改良を重ねた結果、包装工程の自動化を実現した。 ・日本航空 JALグループは「お客さまに最高のサービスを提供する」ことを企業理念の中に掲げ、日々各種サービスの充実に取り組んでいる。航空機内におけるインターネット接続サービスを衛星通信により導入している。2016年4月末時点では国際線と国内線を合わせて合計95機にてサービスを提供しており、これらの取り組みの結果、「2015年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回調査結果」の国際航空部門「ロイヤルティ(再利用意向)」「顧客満足度」にて第1位の評価を得た。そのほかの事例としては、従来国際線と国内線で分かれていた座席予約管理業務について、業務プロセスを統合し、需要予測と予約状況に応じて最適な価格で販売する座席数をタイムリーに計算できるシステムに刷新した。
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「攻めのIT経営銘柄2016」の実力は?
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