文科省は1棟当たりの整備費の情報公開をほとんどせず
文部科学省は武道場1棟当たりの整備費がいくらであるかの情報を公開していません。文科省がこれまで国民に向けて自ら発信した断片的な情報は以下の2つだけです。
1つ目は中学校武道必修化に向けた実質的な対応初年度である2009年度予算で「215校分の武道場整備費として約48億円を概算要求する」と武道場1棟当たりの単価計算が可能な内訳を明記したこと(次年度以降は何校分という内訳は1度も表記していません)。
2つ目は2009年度予算以降「武道場整備費の国の補助率を従来の1/3から1/2に嵩上げする(残りの1/2は地方公共団体の負担)」とする国と地方の費用案分を明記したことです。
文科省は終始一貫、国が補助する分の武道場整備費の金額しか表示していません。文科省のスタンスはあくまでも地方への「補助」であり、武道場建設の事業主体は地方(市立中学校なら「市」)なので、整備費の総額表示はしないということなのだと思います。そのため、国の補助率が1/2ということは、国の負担分を2倍した金額が費用総額ということになります。
上記の215校の武道場の整備費が全棟均等な金額であると仮定すると、「48億円÷215校」の約2250万円が文科省の補助する1棟当たりの武道場整備費で、地方も同額を負担するので、その2倍の約4500万円が武道場1棟当たりの整備費ということになります。