新国立に匹敵する巨額事業――中学武道必修化でなぜ2500億円が必要なのか?

エビデンスに基づく推論で中学校武道必修化の費用総額を検証

 本稿のテーマである「中学校武道必修化の費用総額」について、文科省に聞いたところで答えははぐらかされるでしょうが、信頼できる情報を紡ぎ合わせることで仮説を導き出し、さらにその仮説を検証する手法で核心に迫ろうと思います。エビデンスに基づく推論を展開していきます。  元外務省主任分析官で「諜報のプロ」の作家・佐藤優さんは、機密情報の「95~98%は、新聞、雑誌書籍、政府機関のHPなど誰でもアクセスできる公開情報から得られる」と言っています(新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 池上彰、佐藤優,文春新書,2014年11月)。情報を取捨選択するリテラシーさえあれば、真実の答えは得られるものと確信しています。  次回は中学校武道必修化費用総額が、新国立競技場建設費旧案2520億円とほぼ同額になる可能性があるという「仮説」の基礎となる「武道場1棟当たりの整備費」を検証します。 <取材・文/磯部晃人(フジテレビ) 写真/克年三沢> 【中学校武道必修化の是非を問う 連載第1回】
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