新100元札発行から半年。偽札溢れる中国はどう変わった?

今後は紙幣より電子マネーが加速する中国

 今後、中国の紙幣はどうなっていくのだろうか。以前から一部で待望論がある500元や1000元などの高額紙幣は、偽札の影響で当面登場しないのではと囁かれている。では、このままマイナーチェンジを繰り返すのみなのかといえば、そうでもなさそうだ。  実は、元々中国人は、現金決済を好まず、持ち歩くこともあまりしない。理由は窃盗が多いことと今回の記事で触れている溢れる偽札問題で、現金自体の信用が低いためだ。  それでは、どうしているかというと電子マネー決済やクレジットカード利用が加速している。電子マネーでは、中国版LINEの「WeChat」のWeChatペイが猛烈な勢いで普及し、オンラインショッピングだけではなく、コンビニエンスストアなどでも利用が始まっている。  クレジットカードは、1か月後払いでの信用が低いため、日本で言うクレジット方式はあまり利用されておらず、その場で銀行口座から引き落とされるデビット方式が一般的だ。  偽札も影響して現金の信用が低い中国は、「スターバックス」のコーヒー1杯でもカードを使うアメリカのような非現金社会へ向かっているのかもしれない。  <取材・文・撮影/我妻伊都(Twitter ID:@ito_wagatsuma
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