せっかく用意した謝罪スイーツも、渡し方でミソをつけてはいけない。「ビジネスマナー」ガイドの美月あきこ氏は、以下の4つのマナーを示す。
①水引は蝶結び、表書きは「松の葉」
謝罪スイーツの目的は迷惑をかけた代償・弁償ではなく、あくまで謝罪時のあいさつ。水引は蝶結び、表書きは「お詫び」「陳謝」「深謝」などがあり、内容に合わせて選べるが、目下の者から目上の人に渡すときに用いる「松の葉」が最適。
②渡すタイミングは謝罪を受け入れてもらった場合の帰り際
菓子折りは通常の訪問時は、最初の挨拶が終わったときに渡すのが一般的だが、謝罪時に最初に渡すと「もので済ませようとしている」と受け取られ、火に油を注ぐ場合も。相手の怒りが収まり、謝罪を受け入れてもらえた場合の帰り際が最適なタイミング。ただし、許してもらえなかったときや、受け取ってもらえなかった場合は、そのまま勝手に置いて帰らずに持ち帰ること!
③まずは経緯より対応策を先に話す
まずは、①謝罪の言葉を。そして②相手の話を十分に聞いた後に、③経緯ではなく対応策を先に話すこと。取引先は、今後もこの会社と取引をしてよいのか不安を抱えているため、それを先に説明しておくことで、今後の取引につながる可能性が生まれる。
④渡すとき・帰るときの大事な一言
「つまらないものですが」「粗品ですが」はこの場合、失礼ととらえられることも。「心ばかりではございますが」もしくは、今一度「この度は本当に申し訳ありませんでした」が重要。
以上が「謝罪スイーツ」を持参した謝罪マナー。スイーツも有効だが、まずは「謝罪の気持ちを伝えること」を心がけたい。
【参照】
オールアバウト「お祝い・ギフト」ガイド 富田いずみ氏
オールアバウト「ビジネスマナー」ガイド 美月あきこ氏
<テキスト/安田はつね 写真/Rina・PIXTA>