タイのドックショーで日本人ブリーダーが活躍! タイから世界に挑戦

バンゲーオと遊ぶ吉田さん。犬舎は常に清潔

タイのペット事情

 最近は芸能人も一般人も室内犬や小型犬と一緒にいる姿をブログやSNSでアップしている人を多く見かけるが、自撮りが大好きなタイ人も、特に女性が飼い犬との写真を紹介している人が少なくない。  実際に街中や商業施設内でタイ人が小型犬を連れているのを見かけることもある。商業施設内は仕方がないにしても、カバンに入れていたり、常に抱えている姿に「犬を運動させる気はないのか」と違和感を憶える。しかし、タイの場合はこれには理由が。  例えば今の時期は正午だと影が真下に来るほど暑い。道路は熱したフライパンの如く高温で、水を一滴垂らすと瞬時に蒸発してしまう。いくらタイの犬とはいえ肉球はその熱には耐えられない。だから、小型犬を抱えて歩くというのはタイなど南国ではごく当たり前の行為なのだ。  タイは2000年に入って一度ドッグ・ブームが訪れ、犬を飼うということは定着している。  それまでは、野良犬と飼い犬の境がほぼないような状態で、野放しで餌を与え、飽きたらぽいと捨ててしまう人が多かった。専門家からすれば今も捨て犬の問題は少なくないのだが、2014年末に「動物虐待防止および動物愛護法」が施行され、タイも一応は犬にとっていい環境ができてきている。
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国王の愛犬から始まったペットブーム
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