国民的飲料「カルピス」の知られざる起源――元僧侶の創業者が発揮した驚くべき経営手腕

写真/ Norio NAKAYAMA

 カルピスは1919年から販売されている、日本初の乳酸菌飲料「カルピス」を中心とした飲料・乳製品メーカーです。もっとも、2007年の味の素による子会社化を経て、2012年に約1200億円でアサヒグループホールディングスの子会社となり、2016年にはアサヒグループの飲料事業再編にともない、ドライ飲料等の主力業態はアサヒ飲料に移されたため、現在のカルピス社自体は2代目となり、バターや生クリームを扱う企業となっています。 第35期決算公告:4月1日官報76頁より 当期純利益:7900万円 利益剰余金:1億200万円 過去の決算情報:詳しくはこちら http://nokizal.com/company/show/id/1174078#flst 過去の決算情報(アサヒグループ再編前):詳しくはこちら http://nokizal.com/company/show/id/1174078#flst  カルピス(前身企業含む)の創業は、浄土宗の住職の家に生まれ僧籍でもあった創業者の三島海雲が、25歳の時(1902年)に中国での仕事で、内モンゴルを訪れた際、当時の遊牧民たちからすすめられた「ジョッへ」と呼ばれる酸乳(乳酸発酵させた乳)を飲んだところ、長旅でひどく弱っていた胃腸の調子が整い、その健康への効果に感銘を受けたエピソードに端を発しています。
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偶然が産み出した「カルピス」の美味
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