中国で人気のMCMのリュックタイプ
「MCM」と聞いて「あれか?」とピンとくる人は40代以上になるだろうか。
そう、バブル華やかなりし80年代後半の日本で流行ったあのブランドである。バブル崩壊後は、もっぱらヤンキーやチンピラなどヤンチャなアウトローたちの定番アイテムのイメージが定着した。これが、現在の日本でのブランドイメージを決定づけたと言える。今ならマイルドヤンキー必須ブランドってところだろうか。
そんなMCMブランドが、中国で比較的に裕福な若者を中心にブームになっている。
MCM発祥地ドイツのミュンヘン
そもそもMCMとは何か。1976年ドイツのミュンヘンでドイツ人俳優が立ち上げたブランドとして誕生し、長らくドイツブランドだったが、業績悪化のため2005年に韓国のソンジュグループへ売却され韓国ブランドとなる。ソンジュグループは、ドイツ人スタッフやデザイナーを大幅に減らし、韓国色を高め再スタートを切ることになる。
ブランド名は、立ち上げ人のマイケル・クローマー氏に由来し、マイケル・クローマー・ミュンヘンからMCMと名付けられた。韓国ブランドとなった今でもブランド名自体は同じだが、モード・クリエイション・ミュンヘンへ名称変更している。
MCMといえばトレードマークは月桂樹を表したものだが、現在中国で大人気のMCM製品には一つの特徴がある。それは「金色の鋲(びょう)」。大量かつ目立つ大きなロゴマークと大好きな金色な鋲が施された装飾が、シンプルなものをあまり好まない中国女性の気質にあったのだ。