カウントダウンは中止になったが……。大みそかの渋谷はどうだったのか?

カウントダウンの瞬間は……

渋谷 さて、渋谷の街を一巡して時計に目をやると午後23時30分。カウントダウンの時間もそろそろだと思い、スクランブル交差点へと向かった。今年はスクランブル交差点の象徴である大型ビジョンの映像が、午後23時に放映停止されていたので、映像による演出は全くなかった。  一方で渋谷ハチ公前は、カウントダウンを友人・知人同士で過ごそうと集まる様子が見られ、中には自前の音響機器を持ち込み、大音量で音楽を流す人も。また、国民主権党の「クラスターフェス」が行われており、もはやお祭り状態と言わんばかりの様相を呈していた。だんだんと年越しムードが高まっていき、徐々に人が集まるように。 渋谷 カウントダウンまで残り2分。通常ならごった返して身動きが取れないほどの大混雑が生じる時間帯だが、今年はそこまでの盛り上がりはない。ただそれでも、年越しならではの一体感を味わおうと、スクランブル交差点の中央に人が密集。  「10、9、8、7……」のようなカウントダウンコールこそなかったが、年越しの瞬間はスマホをスクランブル交差点の方へかざし、写真に収める姿が目立った。特段盛り上がる様子もなく迎えた2021年。ここから今一度、渋谷の街へ繰り出してみたい。

渋谷らしさが垣間見えた新年早々の夜

 センター街はというと、年越しムードで活気立っていると思ったが、予想していたほどではなかった。  とはいえ、飲食店前で屯する若者や泥酔して横たわっている人、「ハッピーニューイヤー!」と声かけてナンパする人もちらほら見られ、いつもらしい渋谷の姿は目に入ってきた。 渋谷 また円山町に足を運ぶと、店先で日本酒を振る舞う様子も。なんでも毎年恒例で通りすがる人々に日本酒を配っているというが、「今年は全然、渋谷に人がいないですね」とこぼしていた。
次のページ
クラブには“出会い”を求める若者の姿も
1
2
3