交通費も貰えて無料のPCR検査も!? コロナ禍の入院治験に行ってみた

Wi-Fiありで電子機器OKなら仕事も十分可能

 入院初日と2日目は体調を整える期間で規則正しい生活をするだけで何も試験はない。本番は最終日の3日目に投薬と決まった時間に血液採取をして最後に医師の問診を受けて終了となる。  と、さらっと紹介してみたが、室内はWi-Fiが飛んでおり最終日の半日を除けばパソコンやスマートフォン操作ができる治験だったので、ひたすらベット脇の荷台にパソコンを設置して溜まっていた原稿を黙々と書いていたため、ほぼ平時と変わらぬ仕事をしつつ入院生活を過ごした。  治験によっては医療機器使用でスマホ操作も禁止という治験もあるので事前に確認したほうがいい。普段からノマドワーカーのようなパソコン1台で仕事ができちゃう人なら問題なく仕事ができるのではないだろうか。

コロナ以前ならば食事はみんなで食べていたが……

治験中の食事はなぜか昼食が一番豪華だった

なぜか昼食が一番豪華だった治験入院中の食事

 実際に入院治験へ参加した感想は3食つきの健康合宿というところか。入院中は提供される食事(弁当)以外は食べることができなかったり、飲み物も終日水(朝食にオレンジジュース)しか飲めない。飲酒はもちろん、喫煙もダメなので、これらが耐えられる人向けとなる。入院して実感したのは、軽いカフェイン中毒なのか、コーヒーが飲めないのがやや辛かった。  治験募集会社の担当者によると、普段だと食事は一堂に介して食べるとのことなので、ポストコロナになれば治験者同士での交流は多少あるのかもしれない。  また、1度治験へ参加すると次の治験へ参加するまで4か月間、空ける必要がある。つまり、年最大3回ということだ。  治験者情報はどうやって管理しているのかと言えば、治験参加者を管理するデータベースがあり登録されている。このデータベースを治験実施企業や医療機関は参照することができる。そのため、もし偽って参加したことがバレると生涯治験参加禁止を受けることになる。同時に治験には高い秘密保持義務が課せられるため違反すると製薬会社に訴えられることもあるとか(もちろん本記事も守秘義務に触れるようなことは書いていない)。治験に興味がある人は十分に注意してほしい。  <取材・文・写真/我妻伊都>
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