安倍政権の延命を支えてきた不誠実答弁手法「ご飯論法」に今こそ訣別を
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国会パブリックビューイングのYou Tubeチャンネルより
結果の重視とプロセスの軽視
安倍首相に「ご飯論法」を解説した小川淳也議員
●小川淳也議員 この名簿(引用者注:「桜を見る会」に関する名簿のこと)の破棄が、もう今は決定的に検証のしようをなくしています。検証しようがない。私に言わせれば、公文書管理法違反、その趣旨にもとると感じています。 では、先週お尋ねしたことで、私も前回だまされたんですよ、総理。私は、たとえ名簿を廃棄していても、総理事務所には後援会の本体名簿が残り、そこには誰を推薦したか記録が残っているはずだとお聞きしました。ところが、巧妙に総理の答弁は、後からよく確認したんですが、招待者を確認できる名簿は作成していないという、極めて巧妙なすれ違い答弁を連発されたわけです。 私が聞いているのは、推薦を確認できる記録があるでしょうと聞いています。総理は、招待を確認できる名簿は作成していないと答弁しました。巧妙にすりかえている。 もう一回聞きます。総理の事務所には、当然ですよ、これはみんなわかっている、それぞれ後援会活動をやっているんだから。総理の事務所には、たとえ政府が名簿を廃棄しても、推薦者を確認できる記録が残っていますね。 ●安倍晋三首相 先ほど、安倍政権の間に二千数百人招待客がふえた、これは官房長官が答弁させていただいたように、我々も反省しなければならない、こう思っておりますが、ただ、例えば、中曽根政権においても、最初6,400名だったものが8,025名……小泉政権においても、7,800名だったものが10,450名で……それぞれ二千名近くふえているわけでございます。ですから、政権が長くなるにつれて……いや、事実については事実として述べさせて……済みません、ちょっと。 それでは答弁させていただきますが、今、事実を申し上げたわけでございまして、そういう経緯もあったということでございます。 その上で申し上げれば、招待客あるいは推薦者についても、それを確定できる名簿は残っていないということでございます。確定するいわば名簿をつくっていない…… それは今まで答弁をさせていただいていることと同じことでありまして、それは、招待者と推薦者はこれは同じ、同じというか、推薦者が招待者そのものになったわけではございませんが、そのもととなる推薦者についても同じことでございます。 ●小川淳也議員 官房長官は、反省しています、それ以上は言わなかったんですよ。総理は、反省していますが、が必ずついてくる。ここなんですよ、総理。ぜひお願いしたいと思います。 それで、もう一回お聞きしますよ。推薦を確認できる記録は総理の事務所にはありますよね。名簿とは聞いていません。招待とも聞いていません。推薦を確認できる記録は必ず残っていると思うんですが、ありますよね。 ●安倍晋三首相 推薦を確認できる名簿は、それは残っておりません。 ●小川淳也議員 もう、私どもも捜査機関ではありませんのでこれ以上は限界がありますが、ただいまの御答弁は、みんな、はあ、なるほどと受けとめた人は、たとえ与党にも閣僚にも一人もいないと思いますよ、総理。ぜひ閣僚の皆様には、今日基本質疑最後です、御自身のリーダーはどういう答弁をされる方なのか、霞が関の官僚の皆さんは、皆さんの大親分は、この国の政治指導者は、みずからに降りかぶった不利益とどう向き合う人なのか、よくこの答弁を、その背中を見ていただきたいと思います。 その上で、こういう答弁は、総理、私、先週、ついうっかり、御飯論法ですねと言ってしまったんですね。きょうは、ちょっと確認、お聞きしなきゃと思っているんですが、総理は御飯論法という言葉は御存じでしたか。 ●安倍晋三首相 私は存じ上げません。 ●小川淳也議員 これは、安倍政権、閣僚の答弁のひどさに、ある大学の先生、実名を挙げてもいいと思いますが、法政大学の上西先生が命名された言葉なんです。御飯を食べましたかと聞かれる。例えば、例ですよ、例えですよ、総理、その人はパンを食べていたとする。しかし、米は食べていない。御飯は食べていませんと答える類いの話なんですね。 これは、あえて私がちょっと詳細に説明、補足すべきかどうかはあれですが、日本語で一般に御飯というと食事を指します。しかし、何らかの事情で、食事をとったことがばれたくない、聞かれたくない人は、あえてそれを米だと狭く解釈します。それによって、聞かれたくないこと、答えたくないことを言いはぐらかし、ごまかし、時に隠蔽し、時に実態を闇に葬る。極めて悪質な答弁法です。これが、安倍政権の閣僚の答弁ぶりを嘆いた大学教授が命名したんです。 この推薦も招待も、そして名簿も記録も、あるかないかも、作成しているかしていないかも、全て同じ、微妙に言葉をすりかえ、真実を覆い隠す、そういう方法がとられています。このこと自体が、いかに総理にとって不都合かということを示す何よりの証左です。【映像公開】国会パブリックビューイング 底が抜けた「桜を見る会」答弁 ゲスト解説・辻元清美(立憲民主党) 2020年2月10日 https://t.co/Qstqs8UAlc
— 国会パブリックビューイング (@kokkaiPV) February 12, 2020
前夜祭の脱法手法をめぐる2月3日の辻元清美議員の質疑と、後援会名簿の参加記録をめぐる小川淳也議員の2回の質疑を取り上げました。
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