球場飯における革命か。進化したメットライフドームと新・名物グルメが凄すぎる

 新型コロナウイルスの影響で異例のシーズンとなっているプロ野球。まだまだ予断を許さない状況が続いているが、制限つきではあるもののスタジアムにも観客が戻り、熱い戦いが繰り広げられている。そんななか、ファンにとって嬉しいニュースのひとつが、メットライフドーム(西武ドーム)にお目見えした新施設とグルメだ。

種類豊富なクラフトビールが登場

クラフトビールのイメージ

種類豊富なクラフトビールが味わえる

 すでに多くのファンから好評を博しているのは「クラフトビアーズ オブ トレインパーク」と大型フードエリア「グリーンフォレスト デリ&カフェ」だ。これらの施設は本サイトでも取り上げてきたメットライフドームの改修計画に基づくもので、多様なクラフトビールやグルメを楽しむことができる。  近年、スタジアムの多角的な利用法は国内外で競技を問わず、プロスポーツチームにおいては欠かせないものになっているが、メットライフドームはまさにその最先端を行く存在となりつつある。西武ライオンズの球団職員は、その意図についてこう語る。 「あらゆる世代の方々に楽しんでいただけるようなボールパークを目指し、これまでの球場にはない『新しい価値』をファンの方々に提供するために企画しました」  単に試合を観て帰る場所ではなく、一か所でさまざまな体験をすることができるのがボールパーク。快適な空間でファンに多くの選択肢を与える存在だ。 「暑さ対策として各エリアに屋内施設を新設し、空調環境を整備・拡張することも目的のひとつです。『グリーンフォレスト デリ&カフェ』は、これまでの球場グルメとは趣向が異なる、デリプレートやパンケーキなどの女性向けのメニューも取り揃えています。  また、『クラフトビアーズ オブ トレインパーク』では、日本の主要銘柄とは違うビールのラインナップを多数取り揃えています。『とりあえず、ビール』というスタイルから『今日は、どれにしようかな』という楽しさや趣味嗜好、気分や出会い、よりプライベートな仲間と観戦とともに、“食べる、飲む”という行為を体験に変換できるお店を目指します。各施設ともに、自然豊かな周辺環境と、世界的にも珍しい半ドームという特性を活かし、屋根の外側の広がりを有効活用し、新しいボールパークの楽しみ方を提供したいですね」  クラフトビールはラガーホワイトダークベリーなど、個性豊かなビールを楽しむことができるという。

ピザはオリジナルの生地を開発

フラッグピザ

ボリューム満点のフラッグピザはクラフトビールとの相性も抜群

 また、ビールだけではなく、「クラフトビアーズ オブ トレインパーク」では、フラッグピザ、そしてアメリカ発のB級グルメ、アイダホフィンガーステーキも販売されている。こちらも野球ファンでなくとも、球場に足を運びたくなるような逸品だ。 「元々、メットライフドームでは3塁側にある『L’s CRAFT(エルズクラフト)』という店舗でコロラドピザという商品を販売しており、お客さまにも非常に好評でした。  一方、『クラフトビアーズ オブ トレインパーク』は、反対側の1塁側のゲート入り口付近に位置しているため、L’s CRAFTと対比したピザを販売できるよう商品開発を進めました」  生地はカリッとした食感の焼き上がりを実現するため、繰り返し試作。最終的に厚みや原材料を考慮し、オリジナルの生地を作り上げたという。ピザソースやチーズの配合においても、生地や焼成温度に合わせて開発されたというから、スタジアムグルメの枠を超えたクオリティだ。 「また、ピザ窯は品質を維持してスピーディーに提供ができるように本店舗専用モデルで開発をし、お客さまの待ち時間短縮を可能としています」  人気のグルメは試合中に長時間並ばなければいけないこともしばしばだが、こうした点からも球団のホスピタリティがうかがえる。
次のページ
本場メジャーのB級グルメも進出
1
2
3