会見でも囲み取材でも質問無視、近づくとTシャツ撮影会も中止に。小池都知事の徹底した“記者排除”

連続37回目の質問無視。声かけ質問にも無言

小池百合子都知事

会見する小池百合子都知事。記者を選別して指名し、その時間は毎回40分程度

 小池百合子・東京都知事の“記者排除(選別)”は、記者会見以外でも徹底している。37回連続で質問者として指名されなかった8月7日の都知事会見直後、筆者はそれに対する抗議も込めて恒例の声かけ質問をした。 「知事の怠慢で『(帰省自粛の)特別の夏』になったのではないですか。知事選中の甘い対応が原因ではないですか」と聞いたのだが、小池知事は無言のまま立ち去ろうとした。  その瞬間、隣のカメラマンが「知事、Tシャツをちらっと」と声をかけて撮影の希望を伝えた。この日は「感染防止徹底宣言ステッカー」とプリントされた普及啓発用Tシャツを着て小池知事は会見に臨み、ジャンパーを広げて披露もしていたからだ。  それでも小池知事は立ち止まることなく、立ち去った。以前、会見場出口付近で写真撮影に応じた時に、筆者から声かけ質問を浴び続けた記憶が残っていたためかも知れない。すると報道担当者が急きょ、会見場近くの廊下を撮影場所に設定した。  その場にTシャツ姿の小池知事が再登場して、カメラマンが押しかけた。筆者がそれに気づいて少し遅れて近づくと、談笑しながら撮影に応じていた小池知事がすぐに「撮影会終了」を宣言した。

「ゴキゲン撮影タイム」は、筆者が近づいたとたんに終了

8月14日、会見を行う小池都知事。この日も筆者の質問は無視

8月14日、会見を行う小池都知事。この日も筆者の質問は無視され、連続37回に

<Tシャツ撮影現場(会見場入口付近の廊下)> 小池知事:(カメラマンに後ろ姿を見せながら)すごい派手なの。 (私の接近に気がついたとたん)はい、以上。 (Tシャツを隠して立ち去ろうとする) 横田:知事の怠慢が第二波(の感染拡大)を招いたのではないですか。(コロナ感染拡大)“A級戦犯”の自覚はないのですか。 小池知事:(無言のまま立ち去る) 「都知事選(7月5日投開票)」中の小池知事の甘い対応が第二波感染拡大を招いたことについては、筆者は7月27日公開の記事「選挙対策でコロナ感染拡大の兆候を放置、その責任を都民に転嫁する小池百合子知事」や新著『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』で紹介したが、このことについて知事は何も答えていない。もちろん、都庁記者クラブで指名される記者がそういった質問をすることもない。  自らの職務怠慢を棚に上げて、Tシャツの披露などで「やっている感」演出に励む小池知事。ちなみに感染防止Tシャツは50着制作し、1着当たり2800円だという。8月8日の『日刊ゲンダイ』は、「撮影タイムにゴキゲン 小池都知事“コロナTシャツ”の思惑」という見出しで、次のように報じた。 「小池知事は会見終了後、カメラマンの要望に応じ、撮影タイムを設ける大サービス。ジャンパーを脱ぎ、笑みを浮かべながらバックプリントもお披露目。そこには、〈手洗いの徹底・マスクの着用〉〈ソーシャルディスタンス〉など、ステッカー取得条件となるチェック項目がしっかりプリントされていた。ところが、犬猿の仲の男性ジャーナリストが近づくなり、『はい、これでオシマイ』と打ち切り。ジャンパーを羽織り、スタコラ去っていった」
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囲み取材も、気に入らない記者が混じっていると中止
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ