難民だった少年は、路上生活を経て11歳でチェス王になった……。映画『ファヒム パリが見た奇跡』主人公のモデルを直撃<映画を通して「社会」を切り取る26>

諦めないでやり切る気持ちを

――日本のみなさんに伝えたいメッセージをお聞かせください。 ファヒム:まずは、この映画を見て気に入っていただけると嬉しいです。そして、実は日本が好きで、日本の漫画もとても好きなんです。中でも『ONE PIECE』の大ファンなので、いつか日本に行きたいと思っています。  自分が今まで一番辛かったのは、難民申請が却下されて路上で生活していた時でした。でも、その時には生き残るために、目の前にあることだけを考えて一つずつやるべきことをクリアして日々を乗り越えました。  僕のモットーは「諦めないで最後までやりきる、後悔しないで生きる」ことです。この映画を見てそんな前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいですね。 <取材・文/熊野雅恵>
くまのまさえ ライター、クリエイターズサポート行政書士法務事務所・代表行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、自主映画の宣伝や書籍の企画にも関わる。
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