日本医師会会長選挙による会長交代とPCR検査拡大方針の提唱
本邦では、COVID-19パンデミックへの対応の失敗で医療現場も疲弊していますが、2020/06/27に行われた日本医師会会長選挙で政権べったりアベ友の前会長、
横倉義武氏(75)を破り前副会長の
中川俊男氏(69)が新会長となりました*。今回発表された中間報告書での方針転換は、不十分ではありますが、日本医師会の方針転換によるものと思われます。報告書の中で
日本医師会は基本的に公費によるPCR検査を活用し拡大してゆく方針となっています**。これは
大きな一歩です。
〈*
日本医師会、荒れた会長選 中川新体制で政権との距離は2020/06/27 朝日新聞〉
〈** ”PCR 検査の場合、輸血製剤における HCV-RNA、HIV-RNA スクリーニングのごとく、特異的なプライマ ー設計に加えて、汚染による偽陽性を回避するなど、技術的に特異度を十分に高めることができる。このため、PCR 検査の運用においては、検査目的に合致した検査の設計と性能評価(妥当性確認)、およびそれに基づく内部精度管理、さらには外部精度評価による検査室の能力モニタリングによる継続的な精度の確保と維持が重要となる。”、”また、ヘルスケアの枠組みでの陽性患者の拾い上げと保健所報告は、患者発生動向のサーベイランスの一貫として国および地域の感染状況を把握する上で、重要な情報である。すなわち、感染拡大のリスク管理の観点から、 事前確率によらずとも PCR 検査を活用すべきである。”
「COVID-19 感染対策におけるPCR 検査実態調査と利用推進タスクフォース」中間報告書解説版より〉
筆者他、学者・医療関係者が散々その非科学性と非論理性を指摘してきたPCR検査抑制論は、
日本医師会によっても棄却されたのです。これは当たり前のことで、そもそもPCR検査抑制論は、ジャパンオリジナル・国策翼賛エセ医療・エセ科学デマゴギーであり、存在そのものが許されないものであるからです。
いまだに厚生労働省による濃厚接触者の定義変更(マスク着用なら濃厚接触対象外=PCR検査拒否)によるPCR検査門前払いの激化や、高額の自費検査による検査抑制など、全く有害無益な厚生労働省(殺人奴隷省)によるPCR検査への妨害が行われています。その根拠はこれまでに述べてきた国策エセ医療・エセ科学デマゴギーであり、そのような屑いものに翼賛してきた医療右翼の蔓延が本邦市民と医療関係者を無意味に苦しめ傷つけ、殺してきています。これは薬害エイズ禍での厚生省(殺人省)の行動と全く同じです。まさしく
行政災害と呼べます。
これが政府の宣伝してきた日本流コロナパンデミック対策の正体なのです。情けないことです。新型コロナウィルスよりも先にさっさと社会から消滅させましょう。
今回は、7/22に公表された日本医師会の中間報告書と、7/24発表のJリーグ第二回公式検査の結果から厚生労働省(殺人奴隷省)と医療右翼が振りかざしてきたPCR検査抑制論の非科学性、非論理性を述べました。
本稿、次回に続きます。
◆コロラド博士の「私はこの分野は専門外なのですが」新型コロナ感染症シリーズ20
<文/牧田寛>
Twitter ID:
@BB45_Colorado
まきた ひろし●著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題について、そして2020年4月からは新型コロナウィルス・パンデミックについての
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