様々な形での事態に対する連帯、団結が広がる中、層として非常な団結を示したのがK-POPペン(ファン)勢である。
K-POPのファンは世界中にあまねく存在するが、テキサス州ダラスの警察による、違法行為監視を名目にした市民の相互監視用アプリや、右派のハッシュタグ「#White Lives Matter」などに、自らが好むK-POPアーティストの画像などを大量に投下しまくりその機能を麻痺させてしまうなど、インターネットなどの世界で大暴れしている。K-POPのペンたちが展開しているのは、まさにSNSなどサイバー空間での反レイシズムの“人民戦争”と呼べるだろう。BTSのペンをARMYと呼ぶのは示唆的でもある。
また、BTSのBLM関係団体に対する寄付に呼応して、有志のファングループ「One in an ARMY」が「#Match A Million」キャンペーンを展開。24時間以内に目標額の100万ドルを達成している。
BTSが100万ドルをBLMに寄付したことはインパクトのある話だが、彼らがポリティカルというか、ヒューマニスティックな何かを行なったのは初めてではなくて、たとえば2018年のLove Yourselfキャンペーンに言及しておくのは必要だろう。
大変な状況にあっても、世界の若者が自己を愛することができるように、というユニセフでの感動的なスピーチがある。このような積み重ねがあってのBLMに対する寄付といった行動である。