当時の主力蒸気機関車には劣ったが、四国鉄道無煙化を担った国鉄電気式ディーゼル機関車<コロラド博士の鉄分補給>

触り放題なのに保存状態のよい運転席!

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転席

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転席2018/11/02撮影 牧田寛
手前の大きなレバーが、19段ノッチの主制御装置(マスコン)、ブレーキ弁などのハンドルはありません。
国鉄灰皿が光っています

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転台 助士席側

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転台 助士席側2018/11/02撮影 牧田寛
席の上に立って窓から乗り出したら転落するので管理者はたいへんです

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転台 助士席側

電気式ディーゼル機関車DF50-1松山方運転台 助士席側2018/11/02撮影 牧田寛
非常弁(車掌弁)と緊急列車停止発煙信号(信号炎管)のレバーがあります

 すでに60年以上経過し、現役時代に地球を67周分も走っただけあってかなりくたびれていますが、保存状態はたいへんによいです。準鉄道記念物として多度津工場で大切に動態保存されてきただけのことはあります。  さらに降車して、次は足回りをみてまわります。

足回りも状態良し!

 足回りも丁寧に手入れされており、さらに説明シールがこまめに取り付けられています。さすがに26年間走り回ったために痛みもありますが、丁寧に磨かれ、塗装されており見事な保存状態です。  なお車内には、DF50コック類配置図の複製が展示されています。かつての国鉄職員の親族が提供したとのことで、四国鉄道文化館にはかつての国鉄職員よって提供された展示物がたいへんに目立ちます。
DF50-1連結部

DF50-1連結部 2018/11/02撮影 牧田寛
高松方運転台(2エンド側)
手前の踏み台に乗り、連結器をレバーで操作し、手旗で運転士を誘導することが入れ替え作業では日常的に行われていました

DF50-1連結部

DF50-1連結部 2018/11/02撮影 牧田寛
高松方運転台(2エンド側)

DF50-1連結部

DF50-1連結部 2018/11/02撮影 牧田寛
非公式側床下機器

DF50-1連結部

DF50-1連結部 2018/11/02撮影 牧田寛
非公式側床下機器
きちんとハンドスコッチ(手歯止め)が使われています。展示車両でもハンドスコッチを付けないと車両逸走(勝手に走り出して止まらないこと)することがあります*
〈*大阪の交通科学博物館で静態保存中のDF50−18が車両逸走して脱線破損したとのことである。他に、JR東海の名松線家城駅で2006年、2009年と2度にわたり車両逸走事故を起こしている〉

DF50-1連結部

DF50-1連結部 2018/11/02撮影 牧田寛
非公式側床下機器
写真はコントラストを大幅に調整していますので実視とかなり異なって見えています

DF50-1コック類配置図(複写)

DF50-1コック類配置図(複写) 2018/11/02撮影 牧田寛

 DF50はこの1号機のほかに大阪市東淀川区菅原天満宮公園に保存されている4号機、大阪の交通科学博物館からに津山まなびの鉄道館に移設された18号機(量産型)の僅か3両が現存します。残念ながら4号機は檻の中かつ厳重にフェンスで囲われており近づけません。18号機は、扇形庫で管理されていますのでこれも状態は維持されそうです。  これら3両の中で、四国鉄道文化館北館で静態保存されている1号機は、常時展示車両に乗り込む事ができ、触ることもできますので満足度が高いです。  さて、ここで最後に2007年10月13日、多度津工場での動態保存最後のDF50-1の姿を撮影した姿をご紹介します。
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多度津工場で動態保存中だったDF50-1
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