フリーランスへの補償は「有給」で!? フリーへの補償を問うた小池議員の質疑に驚愕の安倍答弁を信号無視話法分析

フリーランスへの補償について問う小池議員に「有給休暇などを取ることを可能にするように促す」とのたまわった安倍総理(Makabe Takashi氏のYou Tubeチャンネルより)
サラリーマンの収入は補償。フリーランスや自営業者には借金の相談に乗るだけの政府
質問に対する加藤厚労相と安倍総理の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。
<色別集計・結果>
●加藤厚労相:赤信号96% 灰色 4%
●安倍総理:赤信号60% 青信号17% 灰色16%
加藤厚労相は9割以上、安倍総理は6割を赤信号が占めており、ほとんど質問に答えてない。さらに、安倍総理は不要な言葉や意味不明な言葉を意味する灰色(配信先によっては色が出ません)が16%もあり、何を言っているのか理解しづらい場面が度々あった。
いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。
フリーランスは対象外の助成金制度
小池議員:「新しい助成金制度はフリーランス対象じゃないっていう話だったのが、(フリーランスも)認めると、なんかやるということですが、これはどなたがお答えになりますか? 」
加藤厚労相:「新しい助成金とおっしゃってるのは、えー、学校が休業に伴うですね、えー、中で子供さんが家にいて、その方をケアしなきゃいけない。これについては、えー、基本的に雇用者であり、雇用保険に入っていれば雇用保険のスキームの中で、(赤信号)
雇用保険に入ってない方、例えば20時間未満の方についてはこれは被用者ということが前提になりますけども、一般財源で同じような形で対応させて頂くことを考えてます。(赤信号)
加えて、先ほど申し上げた北海道のような事態においてはですね、えー、ほ、じょ、助成率を上げるということと同時にこれについても被用者でない、いわゆる雇用者保険に入ってない、そういった方も対象にしていくべく、今、議論をしているというところであります。(赤信号)」
「質問した内容と違う」と小池議員が指摘し、15秒間ほど質疑が中断したあと、安倍総理が続けて答弁する。
安倍総理:「あの、おー、ま、政府としてですね、民間事業者の個別の損失を補填することは、これ、あのー、まあ、いわば、この、おー、キャンセルに対しての、あの、おー、えー、イベントについての、この、個別の補填というのは出来ないのでありますが、(黄信号)
今回の感染拡大によって経済的な影響を受けた事業者や、あー、政府の要請を受けてイベントや営業等を中止した、あー、事業者についてはフリーランスを含む、えー、個人事業主についても、え、それぞれが直面する課題について、その声を直接伺う仕組みをつくり、強力な資金、えー、繰り支援を始め、地域経済に与える影響に配慮して、しっかりと対策を考えていきたいと、こう考えております。(青信号)」
まず、ご飯論法で悪名を轟かせた加藤厚労相らしく、その答弁は3段落全てで論点をすり替えており、赤信号とした。
1段落目
【質問】フリーランスへの助成金
↓ すり替え
【回答】雇用保険加入者への助成金
2段落目
【質問】フリーランスへの助成金
↓ すり替え
【回答】被用者への助成金
3段落目
【質問】フリーランスへの助成金
↓ すり替え
【回答】事業所への助成金
続いて、小池晃議員の抗議と中断を経て出てきた安倍総理の答弁。1段落目は、周知の事実である背景や経緯(民間事業者の個別補填)を述べているだけであり、黄信号とした。2段落目は、フリーランスに対する支援の内容を述べており、青信号と判定した。ただし、その内容は非常に曖昧で具体性に乏しい。さらに、これ以降の質疑でこのフリーランスに対する支援策の問題も明らかにされていく。
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