自治体直営山村留学施設、「宗教ハラスメント」疑惑に動き。児童の母親に届いた「最終通告」

岩国市「誤解を招く不適切な発言」

 2月1日には岩国市の担当部署・教育委員会教育政策課からも回答があった。(※一部、プライバシーに関する記述は省略) Q:所長からの条件提示(母娘の天理教入信と女子児童の天理高校進学)について A:所長自身が里親として受け入れをする場合、天理高校に進学させる気持ちがあるのであればということを前提に、その手順についての説明をしていますが、天理教への入信を強制はしていません Q:里親条件提示の場所、職務専念義務違反との指摘について A:児童の母親を送迎する車内で所長自身が里親になる場合の説明をしました。これは里親としての個人的な立場から話したものですが、里親の紹介は公務であり、その公務に関連した内容であるため、勤務時間内ではありますが、職務専念義務違反ではないと考えます Q:昨年10月の母親からセンターへの電話の内容に関し所長が虚偽報告をしたかという点について A:まず、母親から所長の携帯に電話があり、対応しております。内容は、所長宅に預け天理高校へ進めたいという趣旨でした。(所長からの返答については、市への度重なるメールやインターネットに掲載している件、教育政策課への個人的なメールの件など具体的に伝えた内容の報告を受けております。)虚偽報告でないと考えます Q:所長に問題があると認識した場合の具体的な注意や勧告、指導について A:今後の検討事項といたします Q:委託費が里親へ直接支給され、所長が行う里親も岩国市が管理主体という背景の中で市の職員である所長が条件提示したことへの見解 A:所長は、里親の受入家庭の考え方及び情報として、天理高校へ進学して欲しいという希望やその手順の説明及びそれに伴い天理教本部で話を聞くことの提案をしていますが、教理は話しておらず、入信するかしないかは自由ですとの説明もしており、強制はしておりません。ただし、誤解を招く不適切な発言があったことは認めます  依然として母親の証言とは食い違っている。「公的な地位を利用して自身の宗教団体に勧誘するような人物に業務を任せていた」ことへの言及はなかった。

母親の「誤解」だったのか、地元紙も報道

 回答からは「誤解を招くような言動」(天理教)そして「誤解を招く不適切な発言」(岩国市)と母親側の「誤解」で収めようとの意図が読み取れる。レリハラを単に受けた側の「誤解」で片づけてしまってよいものか。  この問題については2月7日付けの中国新聞が『入信宗教の高校勧める 岩国山村留学所長 入所児童側へ』と報道した。このことも岩国市側は“母親がマスコミを使用し活動した”と判断したようだ。
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