総理答弁の虚偽を崩した辻元議員2月17日衆院予算委員会での質疑を全文文字起こししてみた

「政治資金の出入りはガラス張りにしないといけない」と過去に言ってた安倍総理

辻元:で、私はですね、まあ鯛は頭から腐るという言葉を総理に申し上げて、沢山の失礼だというお叱りもいっぱい私いただきました。ですからこの週末、私も胸が痛かったです。でもねぇ、桜を見る会にしてもですね、私一番気になってるのはここで質問しました「安倍方式*、総理大臣、トップ、リーダー、頭(あたま)がですね、あの安倍方式についてお墨付きを与えてしまったら、全国津々浦々まで広がってしまうわけですよ。  ですから、トップ、リーダーが、一点の曇りもないようにしておいてほしいという思いで私は質問しています。 〈*パーティや宴席で、主催は後援会だが、ホテルと契約を結んだのは参加者個人個人であり、安倍事務所のスタッフは参加者の会費を取りまとめてホテル側に渡し、ホテル名義の領収書を渡しただけなので、政治資金収支報告書に記載する必要がないという安倍理論に基づく手法。2月3日の答弁で、「もしこの方法を全国の議員が始めたら政治資金規正法が崩壊するが、それでも同じ方法でやっても問題がないというのか?」という辻元氏の質問に、安倍総理は「同じ形式ならば問題ない」と言い切った〉  総理はですねー、1年生になる前、覚えてはります? 『フロンティア』2。総理が当選される前なんですよ。会報だしてらっしゃる。後援会の。これ社会新報に載っててね、私感動いたしました読んで。総理がまだ当選する前ですよ。
Frontier2

安倍晋三後援会会報誌「フロンティア」2号。辻元議員が質疑で提示したものと同じ号

 こう書いてあるんです。「政治資金制度の改革。政治資金の出入りは完全にガラスばりにしなければなりません」と書いてるんですよ。で、ですね、「腐敗と決別することができると確信しています」……。  私、桜を見る会は完全にガラス張りじゃないと思いますよ。それを総理がお墨付きを与えてしまうということに、全国広がったらどうしようと心配してるんです。  ちょっと1、2点を聞きしたいと思います。

そして始まる辻元議員の「詰将棋」

辻元:総理はですねー、私明細書を出して下さいと。領収書も出されたらこの問題終わるじゃないですかと申し上げてまいりました。で、今新型コロナウイルスの危機が広がっております。  前々回の質問では、総理大臣の言葉が信頼できる、信用できる国に、日本したいと申し上げたんです。領収書と明細書やっぱりだしていただけませんかいかがですか? 委員長:内閣総理大臣安倍晋三くん。 安倍晋三内閣総理大臣(以下、安倍):まさに政治資金の出入りはこれは透明化しなければならないわけでありますし、そのまさに考え方にのっとって私は正式の処理をしているということをはっきりと申し上げておきたい、このように思います。  そして、えー飲食会の主催者、はですね、この~、安倍晋三方後援会であり、同夕食会の各段取りについては私の事務所の職員が会場であるホテル側と相談を行っております。事務所に確認を行った結果、その過程においてホテル側から見積書等の発行はなかったとのことであります。  そして参加者1人当たり5000円という価格については800人規模を前提にその大多数が当該ホテルの宿泊者であるという事実等を踏まえ、ホテル側が設定した価格であり価格以上のサービスが提供されたというわけでは、決してなく、ホテル側において、当該価格設定通りのサービスが提供されたものと承知をしております。  なおホテル側との合意に基づき夕食会の入り口の、えー、において、付近入り口においてですね、安倍事務所の職員が1人5000円を集金し、そのホテル名義の領収証をその場で手交し(*編集部注・答弁では「しゅっこう」と聞こえたが意味的に「発行」と記載する>追記:読者の方よりご指摘を受けまして、「手交(しゅこう)」に訂正しました)、受付終了後に集金したすべての現金をその場でホテル側に渡すというかたちで参加者からホテル側への支払いがなされたものとしておりまして、あべ、安倍事務所には、あー、一切収支は発生していないということでございます。  またはすでにご報告させていただいておりますが、明細書につきましてはホテル側が、営業秘密に関わることであり、お示しをすることはできない、こう述べている、こういうことでございます。そして、領収書につきましては、一部新聞等にですね、その時の領収書が写真付きで出されているということを承知をしておりますが、あのこれはまさに出席者とホテル側との中で、この、との間(かん)でですね、これは、現金の支払いと、そしてこの領収書の手交がなされたものであり、私の事務所からですね、えー、これは指図できるものではない、ということでございます。
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安倍答弁とホテル側答弁の食い違い
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