バーガーキングのワッパーにKFCも。米国を席巻する「ミートレス革命」

「ミートレス」ハンバーガー

ビーガン向けのオーガニック・ファーストフード店でも「ミートレス」ハンバーガーを販売。料金はホンモノの肉のハンバーガーより割高だが、人気は上々だ 写真/時事通信社

匂いも味も本物そっくり!? 米・ミートレス革命最前線

 ベジタリアンやビーガンを揶揄するような言説も日本では珍しくないが、いま、アメリカでは動物由来の食材や成分を使わない肉「ミートレス」が急速に広まっている。ビーガンやベジタリアンが食べていた“フェイクミート”と違い、「ミートレス」ミートは焼けば血がしたたり、見た目も匂いも肉そのもの!? バーガーキングの「インポッシブルワッパー」が大人気となり、ケンタッキーフライドチキンが試験販売した「ビヨンド・フライド・チキン」はたちまち売り切れた。
インポッシブルワッパー

バーガーキングのインポッシブルワッパー。
photo by Tony Webster via flickr(CC BY-SA 2.0)

ブームの背景には「ミレニアム世代」

 年間2000億ドルを消費する“肉食大国”米国で何が起きているのか? プリンストン在住の作家・冷泉彰彦氏は人気の背景をこう読み解いた。 「従来の代用肉はビーガンやベジタリアンの食べものだったが、ミートレスミートは当初から肉を好む消費者層をターゲットにしており、市場規模が格段に大きい。さらに、米国の消費の中核をなすミレニアム世代が後押ししている。ポケモンなど日本のポップカルチャーに親しんできた彼らは米国の旧世代とは違い、多様性に溢れた独自文化を持っています。食に関しても、米国の旧世代のように大きなステーキにかぶりつくのではなく、文化の違う日本食や多文化が融合したフュージョン料理を好んできた。彼らがミートレスを支持するのは自然な流れなのです」
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環境負荷の小ささも後押しされる要因
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