5Gによって、あらゆるモノがインターネットと繫がるIoTが加速し、自動運転やドローン物流などが実現し世界は大きく変わる。スマホは5Gの真価を発揮できるか?
サムスンがGalaxy S105Gを発表するなど、いよいよ5G時代到来の気運が高まっている。
「超高速・超大容量・同時多接続・超低遅延」でさまざまなサービスを実現する5Gを体感可能なスマホの買い時はいつなのか? ITジャーナリストの三上洋氏はこう予測する。
「国内では年内にプレサービスが開始予定だが、本格的に運用されるのは来年の五輪開催まで待たなくてはならないでしょう。ただ、5Gネットワークが使えるのは東京の新宿や、五輪会場とその付近に限られそうです。五輪の観客向けのサービス展開が予想され、例えばソフトバンクがヤフオクドームで実証実験したマルチアングルVR試合観戦のように、客席にいながらグラウンド視点で観戦できるような、5Gならではの体験ができるのではないか。5G対応スマホを持っている人なら、期待感が高まるでしょうね」
とはいえ、先行している米国でも5Gを利用できるのは一部地域に限られ、全米を網羅する見通しは不透明という。その上、5G対応スマホはその機能ゆえに高価になるのは必至だ。
「4Gスマホのハイエンドモデル+2万~3万円、12万~13万円とかなり高価になる。5G対応のハイスペック端末を使いたいユーザーは、PCを買うのと同じ感覚で購入するのを厭わないハイテクやガジェット好きの人に限られる。一方、一般のユーザーにとっては価格のハードルが非常に高い……。今後、5Gによってユーザーが二分されるでしょうね。ただ、本格運用はまだ先なので、欲しい人にとっても、5G対応スマホはあと2年は買わなくていい」
5Gが実現する未来はまだ遠い?
取材・文/斎藤武宏
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