トラックが迷惑がられる最大要因「ポイ捨て」。ドライバーからも「同業として情けない」の声
「トラックドライバーが一般ドライバーに知っておいてほしい“トラックの裏事情”」をテーマに紹介している本シリーズ。
前々回と前回は、「運送業界の働き方改革とドライバーの給与形態」について紹介したが、今後は不定期に「トラックドライバーによるマナー違反」についていくつか考えていきたい。
今回は、その中でも特に指摘の多い「ポイ捨て」について述べていこう。
トラックの事情をドライバー目線で紹介すると、毎度必ずといっていいほど聞こえてくるのが、世間からの「トラックドライバーはマナーが悪い」という声だ。
「路上駐車」や「エンジンの掛けっぱなし」、「ハンドルへの足上げ」など、トラックの裏事情を知らない一般車や歩行者からは、「交通ルールも守れないのか」、「これだからトラックは」などと、否応なく後ろ指を指されてしまう。
そのため、こうしたトラックドライバーのマナー違反に対しては、これまで元ドライバーとして、彼らがそうせざるを得ない理由、そして「迷惑をかけて申し訳ないし、決して褒められた行為ではないが、好きでマナー違反をしているわけではない」という心情を、できる限り丁寧に説明してきたつもりだ。
しかしその一方、守れるマナーをも守らないトラックドライバーが存在しているのも事実。
中でも、同業者ですら頭を悩ませているのが、「ポイ捨て」である。
クルマからのポイ捨ては、ドライバーに「車内は汚したくない」というワガママ心と、「すでにゴミがポイ捨てされてあるから、どのみち誰かが掃除するだろう」という割れ窓理論の心理が合わさると、トラックだけでなく、乗っている車種問わず、さほど罪悪感なく行われてしまう。
そのため、「トラックドライバー=ポイ捨ての犯人」と世間から決めつけられると、やはり「それは違うだろう」と鼻の穴膨らまし反論したくなるのだが、こうした思いとは裏腹に、トラックドライバーによるポイ捨てが数多く行われているのは間違いなく、潔癖の元ドライバーとしてはプライドが許さないところで、近い将来なんとしてでもこのイメージを払拭したいと思っているところだ。
大げさに言ってしまえば「トラックのマナー改善」においては、現在こうしてトラック関連を書くうえでの1つのゴールとして位置付けている課題だったりもする。
業界内部も頭を悩ませているドライバーの「ポイ捨て」
なぜ「ポイ捨て」するのか?
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