これは明らかに公選法違反の証拠となりかねないカード型カレンダーの画像をネット上から消し去ろうとするものであり、もし仮に菅原議員本人または同議員が秘書に指示してTwitter社へ虚偽通報をしたとすると現職国会議員による報道妨害案件となる。
事実確認のため翌17日、菅原議員の地元・練馬事務所に携帯端末から電話をかけ、Twitter社への通報の関与の有無を問い合わせた。応答した女性スタッフは「会議中なので折り返し電話します」と返答、しかし一向に連絡が来ることはなかった。以降、翌日にかけて何度電話しても応答がない。試しにそれまでかけていた筆者の携帯電話とは別の端末から電話をかけたところ、即「菅原一秀事務所でございます」と応答があった。一旦切り、直後に携帯電話からかけたがやはり出ない。事務所内にスタッフが常駐しているにもかかわらず居留守を使っていたのだ。
そこで19日、やや日刊カルト新聞総裁でジャーナリストの藤倉善郎氏とともに直接、菅原議員の事務所を訪ねた。
事務所前から電話をかけたが応答はない。しかし、事務所内には人の気配がある。やはり居留守を使っていた。事務所入口のガラスドアを開け取材主旨を告げると「一応秘書」と自称する女性スタッフは、居留守を使ったことについて
「上からそのようなあれがありますので」と弁明。そして
「おかけになって」と事務所内の応接コーナーで待つよう告げた。電話で菅原の国会事務所に連絡する女性スタッフ。
「議員会館の方に連絡を取りまして、少々お待ち下さいということで、今、連絡、待ってます」との説明があった。
ところが、ほどなくして現れたのは警察官だった。「今、警察の方がお見えになりました」と電話で“上に”報告する女性スタッフ。
一体何が起こったのか。以下は菅原事務所内での警察官との会話だ。
警察官「こんにちは。110番入ったんだけど」
鈴木「110番?どういうことですか?」
警察官「なんかカメラマンの人たちが入ってきたということで」
鈴木「は?」
警察官「喧嘩だ!ということで入ってきたということで」
藤倉「喧嘩なんてしてませんよ。どうぞとこちらに通されて」
警察官「待っていてと言われたの?」
鈴木「はい、出ていけと言われたのに居座っているわけではなくて」
警察官「ちょっとカメラを止めてもらっていいですか」
藤倉「僕らは取材で来ているので、取材に来たら警察を呼ぶという取材対応を国会議員の事務所でされたという記録は取りますよ」
警察官「勝手に入ってきちゃったよということで」
藤倉「入口までは開けて入ってきましたけど、そのあとこちらでお待ちくださいと言われてここで待ってる」
鈴木「110番はここからですか?国会事務所じゃなくて?」
藤倉「上の人に連絡するって言うから待っていたらお巡りさんが来たという」
警察官「はははははははは!」「プレスの人からしたら心外かもしれないですけど、我々としては『事務所に入ってきた』となると」
鈴木「押し込みで喧嘩してると?」
警察官「そうそうそうそう」
藤倉「虚偽通報ですよ。もしそんなこと言っているんだったら。喧嘩もしてないし、暴れてもいないし」
鈴木「どういう通報内容だったんですか?」
警察官「何もなければそれでいいんだけど」
藤倉「嘘の通報って罪にならないんですか?」
警察官「ははは!」
警察官「菅原一秀さんに今日、取材ということでいらしたわけですよね?」
藤倉「はい。厳密に言うと事務所に取材の申し入れの連絡をしたら折り返し連絡をくれるということだったのですが、それっきり返事が無く」
警察官「来なかったんだ?」
藤倉「電話をかけても出てくれないので」
警察官「で、いらっしゃったと?」
藤倉「はい、来ました」
鈴木「直接伺ったら、いらしたのに電話を取っていただいてなくてですね」
警察官「あ、そうなんですね」
鈴木「で、どういうことなんですかと」
警察官「お互いの行き違いですね、了解です」
藤倉「出ていけと言われたら出ていきますけれどもそれはお巡りさんから言われることではなくて、事務所の方が言われるのであれば出ていきますけど、事務所の方からは出て行けという意思表示は一切ないので」
警察官「了解です」
藤倉「待ってくださいとしか言われてないので待ってます」
警察官「了解です」
110番通報を受け、菅原事務所の応接スペースに現れた警察官
このやり取りから判るように菅原議員サイドが行ったのは明らかな警察への虚偽通報だ。女性スタッフに確認すると、自身では110番通報をしておらず、実際に警察へ通報したのは連絡を受けた菅原議員の秘書だという。