工業高校卒の工員が33歳で家賃収入2000万円超の満室大家に! 北陸の不動産ドリームを追う

所有物件に多様性を持たせ、リスクを軽減

 賃貸併用住宅を皮切りに、中古アパートやマンションなど物件を増やし続けているふんどし王子氏。意識するのは、「物件のバリエーション」だと語る。

利回り36.9%! ’16年に購入した築65年(購入当時)の戸建て。物件価格65万円にリフォームなどの費用が65万円の計130万円で取得し、現在は年48万円の家賃を得る

「田舎の中古物件は価格が安いので賃貸利回りが高いのですが、資産性は低く売却益はあまり期待できません。逆に都市部の新築物件は賃貸利回りが低いものの、資産価値は高い。この両者を所有しておけば、互いのデメリットを補い合うことができますよね。これは一例ですが、利回りだけにとらわれず、物件を組み合わせると、リスクを抑えることができます」  実際、ふんどし王子氏が所有する物件は立地もさまざまで、購入価格も50万円から6100万円までと驚くほど幅がある。

利回り 80%! ’16年に購入した築52年(購入当時)の戸建て。物件価格50万円にリフォームなどの費用が10万円の計60万円で取得し、現在は年48万円の家賃を得る

「最初は安い中古物件から始めるのが不動産投資の王道ですが、徐々に新築物件も組み入れていくといいでしょう。新築物件は入居者の属性が高く、滞納やクレームのリスクが少ないのもありがたいです(笑)。私の場合は最初に賃貸併用住宅を土地代含めて2500万円かけて建て、その後に中古アパートや区分マンションなどを買い増していきました。現在はアパート5棟と戸建て5棟を所有して、年間家賃2250万円からローン返済分を除くと約1200万円残るポートフォリオになっています」

成功のためには「地の利」を活かす

 不動産投資で成功を収めるには地の利も味方にしたい。ふんどし王子氏が主戦場とする富山県は共働き率が高く、可処分所得の水準も全国トップクラス。不動産への需要も高い土地柄だけに、投資家にとってのメリットも多い。

’11年購入、’17年売却。保有期間中は年間家賃252万円で利回りは21%。購入時の諸費用(100万円)と修繕(150万円)を差し引いても大きな黒字に
購入価格 1250万円→売却価格 2250万円

「富山県は土地代が安い割に家賃が高いという特徴があり、東京や大阪、福岡などの都市圏と比べると大きな強みです。だから個人が設備投資にお金をかけて大手と戦うこともできる。しかも、敷金や礼金もしっかり払ってもらえる傾向にある。富山に住んでいる人であれば土地勘もあるでしょうから、初心者でも割安物件を手にすることは難しくありません。不動産投資は、やはり勝てる場所を選んでやるべきです」 <土地代の割に家賃が高い富山> 東京都 362万4612円/5011円 大阪府 98万6590円/3129円 富山県 15万9746円/2311円 ※公示地価の坪平均価格/1畳あたりの平均家賃  富山の平均地価は東京の約4.4%、大阪の約16.2%だが、平均家賃だと東京の約46%、大阪の約74%となり、土地の購入代金に比して見込める家賃が富山のほうが大きいことがわかる。家賃は「’13年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)より
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