浅野:米国経済は軍産複合体に支配され、戦争を定期的に起こさないと成り立たなくなっています。米国人民自身が、米国の軍隊が世界中に展開し、軍事力で威嚇していることに対して、変革を求めなければならないと思います。“世界の警察官”として、核で威嚇していることで、米国自身が壊れていくと思いますが、どうでしょうか」
カジワラ:100%同意します。米国が海外に置いている基地はすべて必要ない。米国はすべての国と、友好的で平和的な関係を結ぶべきです。日本も米軍基地をなくし、朝鮮民主主義人民共和国、中国などと友好関係を結び、平和な地域をつくるべきです。
ハワイで、友人たちと「日本は今も米国の植民地だ」とよく冗談で言っています。米国は国外にある米軍基地をすべて廃止すべき。沖縄に米軍基地があっても、日本人は守られないし、米国人が守られることもありません。
日米安保条約・日米地位協定は、米国の軍隊が好き勝手に日本で活動できるという、偏向・不公正(アンフェア)な差別的条約です。米兵が日本に入国する際は、入管を通らなくてもいい。軍人のIDカードさえあれば日本で生活できる。
ドイツ、イタリアにも米国との地位協定はありますが、日本と比べると、かなり平等になっています。米国は日本を見下している。日米地位協定はあまりにアンフェアです。
1998年、有刺鉄線で囲われた辺野古の海の前に立つ筆者。沖縄県民の苦しみはずっと変わらない
田中:日本は戦争に負けたので、米国には隷従しなければならないところがあります。
カジワラ:ドイツ、イタリアも第二次世界大戦の敗戦国です。しかし、両国は欧州ですが、日本は違います。米国には、アジアの人々への差別・偏見があるのだと思います。
浅野:ドイツは敗戦後、連合国(国連)によって占領されました。ドイツは東西に分断されました。ところが日本は米軍が単独で占領し、日本を反共国家にして米軍基地を置いた。東京裁判でA級戦犯被疑者だった岸信介・元首相らを釈放して、米軍に隷属する自衛隊をつくり、軍事同盟を結びました。
カジワラ:そのとおりだと思います。米国は海外にある米軍基地をすべて撤廃すべき。沖縄にある米軍基地は、誰も守ってくれません。沖縄人民、日本人民、米国人民を助けてくれない。害しかありません。
増山:沖縄だけでなく、私の住む町の近くにも横田基地があり、オスプレイが低空飛行しています。小・中学校が20以上もある住宅地なのに、米軍のパラシュート降下訓練でパラシュートが落下するなどの事故が起きているんです。米軍は米国内では住宅地の上空で訓練ができないと聞いています。
カジワラ:沖縄以外でも、沖縄と同じような被害があることを私は知っています。米国政府は日本を尊敬していません。日本国内の米軍基地の状況を、ハワイそして米国本土の人々に伝えていきたい。